防災士のメリットとは? 履歴書や就職・転職で活かせる防災資格は?

      2017/09/29

防災士

 防災士の資格に注目が集まっています。「防災士がすすめる防災グッズセット」が販売されていたり、芸能人やタレントで「防災士」の資格を何気にアピールしている人も少なくありません。

 ただし、防災士はあくまで民間資格で、防災のプロを目指すための資格か?といえば、そうでもありません。

 プロとして防災業務にたずさわてっていくには、防火・防災管理者、自衛消防業務、消防施設士、施設警備など、より専門的な国家資格・公的資格が必要となります。

 この記事では、数多くある防災関係の資格やボランティア活動について、民間から国家公的資格までを一覧にまとめました。さまざまな資格と比較しながら、防災士のメリットや限界などについてみていきたいと思います。

防災士のメリットは? 何に活かせる資格?

防災士は履歴書に書ける?就職や転職での評価は?

 結論から言えば、防災士は、防災関係の仕事では、大きく評価されたり必要条件とされる資格ではありません。 

 ですので、防災関係の就職や転職で、防災士の資格をアピールすることには、それほど効力は無いでしょう。

 ただ、逆に、防災関係以外の仕事であれば、防災士の資格が個性をアピールするポイントになる可能性があります。また、防災士の資格を持ってなおかつ地域の自治防災組織活動をしてれば、それも、アピール材料のひとつとなりえます。

 しかし、あくまで話題のネタ程度で、決定的な評価につながることはほとんど無い、と考えてよいでしょう。

 つまり、防災士の資格は履歴書に書いて仕事に直結するような資格ではありません

 では、防災士のメリットとはどんなところにあるのでしょうか?

 以下に、防災士の果たす役割について、詳しくみていきたいと思います。また、仕事で活かせる、より実践的な防災関係の資格についても、説明していきます。

防災士は防災系民間資格のなかで最多

 防災士は、神戸大震災をきっかけに発案され、NPO法人・日本防災士機構が主催し、平成15年に全国で216名の防災士がはじめて誕生しました。

 平成23年の東日本大震災の翌年には、防災士は全国では5万人となり、その後、続々と関心が集まり、平成29年4月時点では、13万人が防災士となっています。

 地方自治体のなかには、防災士資格取得を推進しているところもあり、資格取得に助成金を出す自治体も一部にあります。

 防災関係の民間資格はいくつかありますが、自治体が半ば公認するかたちで取得を推進しているのは防災士だけです。

 この点では、防災士の資格は、ほかの民間資格に比べて、認知度や信頼度が高いといえそうです。

消防団と防災士の違いにみる「公助」「共助」「自助」

 もともと地域の住民参加型の防災組織としては、消防団があります。

 消防団は、いざという時は防災減災の職につく非常勤の特別職公務員制度です。

 消防団のようなきちんとした組織があるのに、自治体が敢えて防災士の資格取得に助成金を出すのは、どうしてでしょうか?

 それは、消防団と防災士には、期待される役割に違いがあるからです。

 消防団は、消防署の下部組織として、公の救助活動の最前線を担います。つまり公による救助=「公助」の最前線を担う役割です。

 これに対して、防災士に期待されるのは「共助」「自助」の役割です。

▲災害時に公的な救援だけに頼るわけにいかない。地域住民が助け合う「共助」がたいせつ。そこで活躍するのが「防災士」資格をもつ地域の自主防災組織のリーダー。

 災害時には、消防や自衛隊や行政による「公助」だけでなく、「共助」と「自助」が、とても大切です。

 「共助」は地域住民同士で助けあうこと、「自助」は自分の身を自分で守ることです。

 「自助」「共助」が、いかに大切か?は、阪神淡路大震災の経験からわかってきたことです。

 都市型震災で多くの建物が崩壊した阪神淡路大震災では、建物などの下敷きになった人の約8割が、家族や近隣の人たちによって助け出されました。これが、共に助け合う「共助」の精神です。

 一方、犠牲者のうち5割近くの人が、直接建物ではなく倒れた家具に挟まれ逃げ遅れ亡くなっているという意外な事実もあったのです。

 このことは、逆に言えば、自宅の家具が倒れないような耐震対策を施すことで、救われる命がたくさんあるという意味です。これが、自分の命は自分で守る「自助」の一例です。

▲地震の時に家具の下敷きなる人がとても多い。家具を固定することは、自分で身を守る「自助」の防災対策の第一歩。

 このように、「自助」と「共助」を充実させれば、多くの被害を減らすことができます

 そこで、「自助」と「共助」の部分で活躍できる人材を育成するために、「防災士」の資格が誕生したわけです。

 防災意識が高く、いざという時に、誰よりも早く適切な行動ができ、自分自身や自分の家族や近隣の人たちを助けられる人、また、日頃から高い防災意識をもって、家族や地域の防災への備えのリーダー的な存在となれる人・・・こうした「自助」「共助」の模範的な存在として「防災士」がいま熱く期待されているわけです。

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防災士の資格は何の役にたつ?

地域の防災リーダーとして

 さて、「共助」「自助」を主な目的とした防災士の資格は、より具体的には、どういったところで役に立つでしょうか? 

 まず、ひとつの例ですが、全国の郵便局長が積極的に防災士の資格を取得していて、その数は1万人を超しています。郵便局がいざという時に地域の防災センターのひとつとして、「共助」の中心として機能することが狙いです。

 また、防災士資格取得に助成金を出している自治体では、各地域に防災リーダーを育て、防災団や自治会の防災部門など「自主防災組織」が、より活発になることを期待しています。自主防災組織のメンバーは、日頃から訓練を積むことで、避難所の開設や運営にあたります。防災公園の活用なども、防災組織の役割になってくるでしょう。(防災公園と一時避難所の記事も参照ください。)

 自主防災組織の役員は、自治体の主催する研修の一環として、「防災士」の資格がとれるわけです。

 また、自治体によっては、市民の防災意識の啓発のために「防災マスター」「防災アドバイザー」などのボランティア役職をもうけているところがあります。こうしたボランティア役職に就く場合にも「防災士」の資格は有効だといえます。

 このように、防災士は、地域の防災ボランティアのリーダーなどにぴったりの資格といえます。

防災士資格が生かせる範囲は?

 前項でみたように、「防災士」の資格は自主防災組織の役員を引き受ける時などに、リーダーとしての信頼も得られやすいので、持っていれば便利な資格です。

 ただし、あくまで防災士資格はボランティア活動のなかで、資格があれば自分自身も周囲も安心という性格のもので、それ以上でもそれ以下でもありません。

 防災士の資格は、災害時のボランティア的な活動を活発にするための教養を得ている証(あかし)のようなものです。

 防災士は士という名の付いた資格ですが、あくまで、民間資格で、防災士だからといって、災害時に何かの権限があるわけでもなく、また逆に義務も生じません。

 ですので、消防関係や警備関係など防災のプロの世界では、とくに活用できる資格ではりあません。

 あくまで、防災士の資格は、自分自身と身近な人を助けるためのものなのです。

防災士資格をビジネスやブランディングに活かす

 さて、防災のプロのための資格とはなりえない「防災士」なのですが、ビジネスで上手にこの資格を活かしている例もあります。

 たとえば、「防災士推薦の防災グッズ」などのように販売促進に活かすもの。

 実際、防災グッズ関係のメーカーや販売店などで、防災士の資格をとることが進んでいます。

 もちろんこれは、宣伝とイメージアップのためですが、防災士資格取得により、正しい防災智識にもとづいて、きちんとした防災グッズが開発されて普及することはとても良いことです。

 防災グッズは、自分の身を自分で守る「自助」には、不可欠なアイテムです。その意味からいえば、防災ビジネス業界で防災士資格が広まるのは、まさに、防災士の趣旨に合っていると言えるでしょう。

 また、タレントや芸能人、フリーランスの人たちのなかには、自分のブランドイメージ・アップのために「防災士」を取得して、アピールする人も少なくありません。

 このことで、防災に関する人々の意識が高まるのであれば、これはこれで、防災士の趣旨に沿っているといえますね。

【まとめ】防災士のメリットとは?

・災害時には「自助」「共助」を率先して行い、救助や減災に活躍できる。

・地域の自主防災組織などで、日ごろからの防災活動に貢献できる。

・地域の自主防災組織の役員などが防災士をとれば、自信と信頼につながる。

・防災グッズなどの販売促進に活かせる

・フリーランスの人が自分のブランドイメージに活用できる

防災士資格の取り方と問題点

防災士取得の流れや難易度

 防災士の資格は、どのように取得できるのでしょうか?

 資格取得の方法が独特で、下記のような流れになっています。

防災士資格をとる手順

・資格申し込み

・テキストが送付される。テキストを独学。随時、課題レポートを提出

・試研修講座を2日間受講。防災士の役割など座学と実践講習。

・研修講座の最後に試験を受験。試験はマークシートで教本の内容から出題

・消防署または日本赤十字の救命救急を受講

・防災士認定

 資格取得までの流れは、基本的に、防災の智識に関する教養を、テキストをもとに独学で勉強することがメインです。

 防災士試験の直前に2日間の研修があり、そこでは、テキストで学習した内容より高度な講義をと実習を受けます。講義は、防災の最前線に立つ講師陣によるリアルな防災講義や気象や建築など専門分野での防災智識を学べます。

 また防災士研修の実技では、避難所の開設・運営のグループワークなどを行います。

 これは、小学校などが避難所となった場合に、行政などの「公助」が来るまでの初期段階で、避難所の場所割など自主運営を模擬実習するものです。

 防災士の目的である「共助」力を養う講座だといえるでしょう。

 試験はマークシート式で、テキストをじっくり勉強しておけば、さほど難しいものではありません。ただし、試験直前の研修では、試験に出る内容をやるわけではないので注意が必要です。研修を受ける前の期間で、自習とレポートで試験勉強をしっかりやっておく必要があります。

 なお、防災士資格取得の条件となる救命講習は、防災士研修とは別に各自、消防署か赤十字で受講しておきます。防災士試験前でも後でも構いません。救命講習は講習のみで試験なしです。

 

 以上が、防災士を取得するおおまかな流れです。

 あくまで「座学」が中心ですので、実践的な部分が弱いですが、防災士は資格を取得した後に「防災士会」に加入し、そこで模擬訓練や研修などで経験を積んでいくことが想定されています。

 資格取得はあくまで入口で、そこからスキルアップをしていこう、という趣旨なのです。

防災士の問題は、取得費用が高いこと?

 このように、防災士は、災害の初動体制で多くの命を救う「自助」「共助」の意識を高める、たいへん良い資格ですが、ひとつだけ問題があります。

 それは、資格取得に約6万円以上もの費用がかかることです。

 自治体の助成金を受けたり、会社の指示で取得する場合はさておき、個人でとろうとした場合に、6万円は資格の内容からすると高額すぎるという声は多いです。

 防災士と同じく民間の防災士資格であるセーフティーリーダー(災害救援ボランティア)は、一般1万5千円、学生は1万円で取得でき、受講内容もより実践的なものが多いと言われています。

 これに比べると防災士の取得価格は高額で、それには自治体の助成金(つまり税金)が使われ、そのお金は結局、防災士を主宰しているNPO法人日本防災士機構を潤しているのでは? そして日本防災士機構は、総務省などの天下り先組織なのでは? このような疑惑が噂されるほど、防災士の資格費用は高いというわけです。

防災士を半額近く安く取得するには?

 防災士機構の闇の疑惑については、真意のほどはわかりませんが、防災士をより安くとる方法があるのでご紹介しておきましょう。

 それは、先に日本赤十字の救急法救急員資格を先に取っておく方法です。

 防災士資格取得の特例として救急法救急員資格保持者は、特別講習を受講することになっていて、この場合、通常の講習より約半額の3万円ほどの費用で、防災士を取得することができます。

 ちなみに救急法救急員資格は、3日間の訓練を受けるもので、救命講習のなかでは最も内容が濃ゆいものです。

 災害時はもちろん、日常でも救護に関して実践的で役立つ技術が身に着きます。民間資格ですが、社会的な信用もある資格ですので、防災士はとらないにしても、この救急法救急員資格だけをとっておくというのもありですね。費用は3,400円ほどです。

防災士は取得費用と割りに合っているか?慎重に判断しよう

 さて、防災士の資格は、ふつうにとれば6万円、安くとれるとしても3万円以上かかります。

 個人でそれだけの費用を払ってとる必要があるかと言えば、個人の価値観次第ということになると思います。

 少なくともいえるのは、防災士はあくまでボランティアの資格で、就職などにはほとんど結びつかないこと、また、ボランティアであれば、ほかの安価な資格でも十分だということです。

 それでは次の項に、防災士以外の防災関係の資格について、どんなものがあるか、そして、おすすめなものはどれか? 見ておきましょう。

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防災のプロを目指すなら

 さて、防災関係の仕事にする場合に、必ず必要だったり、あれば重宝される資格には、次のような資格があります。


防災関係の資格の一覧
資格・試験名 種類 資格の実施・認証者 資格の特徴
消防法による必置資格(管理者)
防火管理者(乙・甲) 日本防火・防災協会 一定以上の建物に必要
防災管理者
自衛消防業務新規講習 日本消防施設安全センター 一定以上の商業施設等に必要な自営消防隊の自営消防隊統括管理者・班長
消防法による必置資格(消防・防災施設)
●消防設備士(乙・甲) 日本消防施設安全センター 消火器 スプリンクラー 火災報知器 避難設備の 設置点検 乙種は受験資格なし
消防設備点検資格者 法定点検を行う ビルメンなど
防火対象物点検資格者 防火対象物定期点検 ホテルなど 防災対策のソフト面(防火基準点検査書)も監査
防災管理点検資格者
東京都火災予防条例による資格
防火管理技能者 東京防災救急協会 防火管理者を補佐
自営消防技術認定 東京都防災設備保守協会 自営消防隊の中核要員
防災センター要員 東京都防災設備保守協会 一定以上の商業施設等に必要な防災センターの要員
防火安全技術者 東京防災救急協会 建築設計関係・消防設備士などのキャリアアップ資格 東京都の条例に基づく
警備の資格(防災管理に関係あるもの)
●施設警備業務検定2級 都道府県公安委員会 警備員特別講習事業センター 警備資格のうち、ビル管理などで、防災業務に関係する可能性が高い
防災関係の公務で有効な資格
予防技術資格者 消防試験研究センター 各消防署の必置資格。消防署員のキャリアップの資格
地域防災マネージャー 内閣府・防衛省 地方公共団体の防災監や危機管理監になるための資格

組織のマネージャなら防火防災管理者の資格を必然的に

 防災関係の資格で、最も有名なのは、防火管理者、防災管理者の資格です。

 これは一定以上の大きさの建物では、必ず設置しなければならない資格です。

 ただ、あらかじめこの資格を取っておくというよりも、必要に迫られて、消防署で受講して取るタイプの資格です。

 また、一定規模以上の大型商業施設では、「自営消防隊」という組織を設置して、災害時にお客さんの誘導や安全確保に務めることが義務づけられています。

 この自衛消防隊の統括責任者や班長は「自衛消防業務講習」の修了資格が必須となっています。こちらの資格も、ビルや商業施設の管理責任者や運営会社のマネージャークラスの人たちが、必要に迫られてとるタイプの資格です。

 これらはいずれも消防庁の資格で国家資格です。

 また、東京都では、火災予防条例により大型商業施設の「自営消防隊」の中核要員には自営消防技術認定を、また、防災施設を中央コントロールしている防災センター要員などに対しても資格を発行しています。

 このように、大型商業施設などで、マネージャーなど責任ある立場になると、たいてい防災管理者や自衛消防隊との関わりが出てきて、資格を保持して、施設内で防災の最前線としての仕事も並行してやることになるわけです。

 これらの資格と経験は、転職の時にはキャリアとして認められるので履歴書に書けば評価の対象になるはずです。(経験が無く資格だけは、あまり評価されないと思います)

防災のプロとして仕事を目指すなら?

 上記のように、仕事のなかで自然と防災リーダーになっていくケースもありますが、より積極的に、防災関係の道に進みたい!という人はどうしたらよいでしょうか?

 もちろん、消防隊員や自衛官になることで、災害救助の最前線になる道もありますが、もう少し近道をして、防災の裏方として活躍する方法があります。

 大型商業施設など、人が集まる場所には、スプリンクラー・火災探知機・火災報知器・避難エレベーター・避難設備・消火栓など、さまざまな防火・防災設備があります。防火設備についての基礎知識は、「防火シャッターの役割」の記事に書かれています。

 これらを設置・工事・管理するためには、消防設備士などの資格が必要になります。

 さらに、これらの防火防災設備には定期点検が義務付けられていて、点検のためには防災管理点検資格などが必要です。

 ですので、防災関係の仕事に就きたい人は、まずは消防設備士の乙種を取得し、そこからキャリアップしていくのが王道でしょう。

 消防設備乙種は受験資格に制限がないたいめ、まず取得し、消防設備乙種が条件となっている仕事を探すことができます。

 あわせて、設備警備の国家資格もとっておけば、ビルメンテナンスのプロとして、ゆくゆくは、防災センターや自衛消防隊のなかで、防災のプロとして活躍できるでしょう。 

 なお、防災士などの民間資格では、これらの防災業務には就けませんので注意してください。

▲防災のプロを目指すなら「消防設備士」の資格取得が王道。

災害時に活躍できる資格やボランティアは?

 さて、職業としてでなく、日ごろから防災意識を持ち、いざという時には積極的に救援・減災活動に参加したい、という人は、「防災士」以外にもたくさんの防災関係の資格やボランティア登録があるので、まずはチェックしてみましょう。

防災関係のボランティアや民間資格の一覧
資格・試験名 種類 資格の実施・認証者 資格の特徴
救命講習(防災時に役立つ実務資格)
普通救命講習 地元消防署 3時間の講習 救急法基礎講習と同等レベル
救急法基礎講習 日本赤十字 4時間の講習 普通救命講習と同等レベル
●上級救命講習 地元消防署 8時間 外傷手当や搬送法を含むためより実践的
応急手当普及員 地元消防署 3日間 赤十字救急法救急員と同等
●赤十字救急法救急員 日本赤十字 3日間 応急手当普及員と同等
防災地域ボランティア
●消防団員 非常勤の特別職公務員 資格ではないが、防災の現場で活躍できる
●市民消火隊 いくつかの自治体で実施 災害時に市民がミニポンプなどで消火活動ができるよう日頃から訓練する
●災害時支援ボランティア 東京消防庁 救命講習受講者や消防設備士の有資格者のみが登録できる本格的な災害ボランティア
災害ボランティア 社会福祉協議会・災害ボランティア支援センターで登録 社会福祉協議会が随時募集し、被災地へ派遣している
赤十字防災ボランティア 日本赤十字 救急法救急員受講者を中心に登録型のボランティア。リーダー養成講座などもある
防災マイスター 各自治体任意の役職 自治会などの単位で設置が推奨されている防災活動の防災士保持者を認定している場合も
防災アドバイザー
自主防災組織の役員
防災関係の民間資格
●防災士 日本防災士機構 民間資格のなかではもっとも有名で取得者も多く、自治体なども推奨している。どちらかといえば自治会役員などシニア向け。
●セーフティーリーダー 災害救援ボランティア推進委員会 消防庁が示す基準に基づく民間認定資格。防災士よりやや実践的で取得費用が安い。どちらかといえば若者向け。
危機管理士 日本危機管理士機構 一般的な民間資格
防災危機管理者 日本防災管理協会
総合危機管理士 危機管理支援協会
防災介助士 日本ケアフィット共育機構

救命講座

 救命講座は、消防庁が主催するものと赤十字が主催するものがありますが、いずれも、人工呼吸による心肺蘇生やAED、応急処置や搬送法などを実技で学べる講座です。

 防災士の資格をとるのにも、これらの救命講座を別に受けておく必要がありますが、逆に言えば、救命講座だけを受けておけば、実践では十分だともいえます。

▲登録制の災害ボランティアは、いろいろある。最低限「救命講習」さえ受けておけば、災害ボランティアとして役割を果たせる。

消防団・市民消火隊

 実践的な防災活動としては、消防団があります。消防団は原則無給のボランティアですが、何かあった時には公務員と同じ補償があるため、非常勤の特別職公務員となっています。

 消防署の下部組織として、公式に防災活動にあたる組織で、ハードなイメージもありますが、最近は女性隊員が着実に増えています。

 また、消防団に協力する一般市民のボランティアとして、「市民消火隊」を設けている自治体があります。

 これは、一般市民が、消火栓や手押しポンプを使った消火活動を訓練しておくもので、誰よりも早く消火活動にあたれるとして、とくに、消防車の到着に時間のかかる都内の下町などでは盛んです。

 市民消火隊は全国各地にある仕組みですので、まずは、自分の住む地域に市民消火隊があるかどうか調べてみましょう。

災害時支援ボランティア

 東京消防庁の災害時支援ボランティア制度は、普通救命講座受講者や消防設備士などの資格を持っている人が登録可能です。

 定期的に講習を受けて、災害時には、消防とともに救援活動にあたる、とても実践的なボランティアです。

 ボランティアとしてのキャリアを積むと、リーダーやコーディネーターなどボランティアを束ねる役どころも任されるなど、たいへん社会的意義の大きいボランティア活動となっています。

 少なくとも、東京都内では、どんな民間資格よりも、この消防庁の災害時支援ボランティアに登録することが、もっとも有意義だといえます。

 その他にも、社会福祉協議会や日本赤十字が主催する、登録型の災害ボランティア活動があります。

 

 

 

 以上、「防災士」以外にも、さまざまな資格やボランティア活動があることが、おわかりいただけたと思います。

 防災関係に関しては、資格ありきではなく、自分の社会的な立ち位置もふまえて、自分がどういうスタンスで防災・救済にかかわっていくべきなのか? それに応じて、必要な資格や技術を学んで行けばよいでしょう。

 いずれにせよ資格取得はゴールではなく、その資格をもって、いかに、「自助」「共助」「公助」を実践していくがたいせつです。

 少しでも被害が小さくなるよう、それぞれができることを、やっていきましょう。

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