折りたたみ靴を防災用で活用するには? 靴の震災対策やってますか?

      2017/09/29

地震発生したら・・・

 折りたたみ靴は、ジムや学校行事の上履きとしてよく使われていますが、防災用としても、もっと活用したいアイテムです。靴の防災対策はマストなのですが、そのことを、案外、見落としている人が多いです。

 3.11の時に、靴で苦い経験をした人も少なくないかもしれませんが、一方で、気が付くと日常に流されて防災対策がおろそかになっている人も、多いと思います。

 南海トラフ、相模トラフ、茨木沖などでマグニチュード7~9クラスの地震が30年以内に起こる確率は70%とされています。

 起こるかもしれないではなく、いつでも起こると考えるべき大震災に備えて、「靴対策」をどうしていったらよいか? 防災で使える折り畳みシューズを紹介しながら、「靴の防災対策」について考えていきたいと思います。

通勤・通学時に、どんな靴を履いていますか?

 革靴やヒールのあるパンプスを履いている時、大震災が起きたら・・・⁉

 都心に通勤・通学する人のなかには、3.11の時に「帰宅難民」を経験した人もいるでしょう。その体験から「もうヒールは履かない!」と決めている人も、けっこういるようです。

 また、帰宅困難になる状況に備えて、話題のファッション「スーツにスニーカー」に挑戦しようかな・・・?と、なんとなく思い浮かべている人は多いでしょう。

 ただ、そうは言っても、ビジネスシーンでは、革靴やヒールのあるパンプスが主流。ドレスシューズは、やはりシュッとして、心身ともにひきしまる感じです。

 ファッション誌で「スーツにスニーカー」が特集されていたとしても、実際のところは、カジュアルな靴は、ビジネスマナー的には、まだまだ微妙だというのが現実だと思います。

 ビジネス抜きでも、靴はその日のテンションを左右する大切なツール。気合いを入れるためにヒールのある靴や革靴を履きたい!という人もいるでしょう。

 女性の場合はローヒールなら、かえって履きやすいし歩きやすいし、という人も少なくないですね。オフの時でも、夏ならウェッジソールのサンダルとかミュールとか、はずせないアイテムだと思います。

 こんな感じで、多くの人にとって、「毎日の靴を選ぶのに防災対策なんて意識しないっしょ⁉ それって考えすぎでね?」というのが本音だと思います。

 しかし、です。

 もし、歩きにくい革靴やヒールのあるパンプスやミュールとか履いている時に、震災に遭ったら・・・?

 ちょっと想像してみましょう。

▲ハイヒールや革靴。もしその時、大震災が起こったら、その靴で、乗り切れるのでしょうか・・・?

 都会の震災時に、道路はにビルのガラスをはじめあらゆるものが散乱します。場合によっては地割れや液状化で、道路がぐにゃぐにゃになっています。

 そうした場所を革靴やヒールのある靴で、自由に歩けるのでしょうか?

 火災が発生した場合は、走って逃げなければなりません。

 怪我をした人を担いで助けなければならないシーンも出てくるでしょう。

 あるいはパニックや犯罪に巻き込まれるかもしれません。

 そんな時、足元の靴がしっかりしていなければ、ほとんどなにもすることができないばかりか、身の危険にさらされる可能性が高いのです。

 ヒールなんか履いて来なければ・・・震災時には「靴が命運を分ける」と言っても、言い過ぎではないのです。

ドレスシューズやヒールを履くなら、絶対に欠かせない防災対策とは?

 防災マニュアルのなかには、いざという時は、「ヒールを折りましょう」という説明をしているものもありますが、ヒールは折ろうと思って折れるものではありません。ましてや、太めのヒールやウェッジソールならはじめから無理ですよね。

 こうして考えて見ると、いつかくるはずの震災に備えるには

予備の靴を持ち歩く

ヒールのある靴や動きにくいドレスシューズを履かない

・・・このふたつしかないことがわかります。

 ところで、震災への備えとして、非常用の持ち出し袋を用意することは、いまや常識になっていますね。

 自宅や会社のロッカーにいざという時のためのそれなりの備えを保管しておこうというものです。

 持ち出し袋には、とりあえず数日ぶんの防災用品を入れておく「1次持ち出し袋」、避難生活が長期化することを想定した「2次持ち出し袋」のふたつの種類があり、それぞれを準備しましょう、と言われています。

 最近、それに加えて、注目されているのが「0次」持ち出し袋です。

 0次持ち出し袋は、どこかに置いておくのではなく、常に持ち歩くタイプのもの。いわゆる「防災ポーチ」「サバイバルポーチ」と呼ばれるものです。

 防災ポーチには、ホイッスルやアルミブランケットなど、いざという時に自分自身を救ってくれるアイテムをしのばせておきます。そして、この防災ポーチのなかに、予備の靴として折り畳みの靴を入れておくというのが、震災への靴対策の、ひとつの解決策となるです。

 ちょっと面倒に感じるかもしれませんが、歩きやすい折りたたみ靴を予備に携帯しておきさえすれば、いつでもヒールでもなんでも、好きな靴を安心して履くことができます。

 靴にこだわりたい人だからこそ、「防災用の予備靴を持ち歩く」のが、もっとも理にかなった選択なのではないでしょうか?

 では、次に、持ち運べるおすすめの折り畳み靴を紹介していきましょう。

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防災対策で、いつも持ち歩くバッグに入れておきたい携帯シューズ

本格的な防災用折りたたみシューズ

ソールバリアモック/丸五

メンズ・レディース
サイズ:S-22.5~24.5cm
Мー25~27㎝
L-27.5~29
重量(両足):約400g

 現在、ふつうに入手できる折りたたみ靴のなかでは、もっとも信頼性と機能性が高い携帯用防災靴。地下足袋と安全靴の専門メーカー「丸五」は岡山・倉敷で大正6年に創業された、老舗のモノ作り企業。

 ソールバリアモックは、アウトソールにガラスや釘を踏み抜かない特殊なゴムを使用。なおかつ、柔軟性がある素材のため、歩きやすさも確保しています。

 男性はもちろん女性がヒールから履き替える用の予備靴としても想定されて作られています。

 重さは400gなので、ペットボトル飲料よりやや軽い程度。折りたたんだ場合の厚みがややあるので、ポケッタブル性能は、他の折り畳みシューズにくらべやや劣ります。しかし、
防災用に特化した構造と国産という点でも、イチオシの製品
だと言ってよいでしょう。

ジッパーで半分にぴったり折りたためるタイプ

コンパクト・ウォーキングシューズ/イノセンティア

メンズ
サイズ:S-25cm、25.5cm、26.0cm、26.5cm
重量(両足):約380g

 折りまげてからチャックでしっかりとたためる、コンパクト性能が高いタイプの折りたたみ靴。

 このタイプの製品が、WEB上ではいくつかの無名ブランドで販売されています。チャックで畳めるタイプの折り畳み靴は、もともとアメリカのアウトドア&カジュアルシューズのブランドTimberlandが発売していた「ラドラートレイルソール」が有名ですが、この製品は廃盤。現在は、その類似品である、各無名ブランドの製品がAmazoneなどで手に入る状況です。

 無名ブランドの中国製のものは耐久性に関してはやや不安がありますが、なかでもイノセンティアのものは靴底とヒール厚が1㎝あるので、防災用と比較的安心して使えるものとなっています。

レディースの折りたたみパンプス

バレエシューズ、スリッポンetc/バタフライツイスト

サイズ:23cm、23.5cm、24.0cm、24.5cm、25.0cm
重量(両足):約180g

 レディースの折りたたみパンプスは、いろいろなブランドから発売されていますが、元祖でなおかつ最も定評があるのがバタフライツイスト。バタフライツイストはロンドンで大ヒットしたレディスのバッグ・イン・シューズで、バレエシューズやスリッポンタイプのいわゆるぺったんこ靴ですが、しっかり目の作りと豊富なデザインが人気です。

 ヒールを履くときは、それなりの服を着ていると思いますが、そうした服とのバランスもとりやすいデザインなのですね。ヒールがNGのクラブなどに履いていくのにも、良い感じです。

 また、ママ向けに学校行事の内履きとしては定評があるほか、旅行用やフィットネスなどでも使われる人気製品です。

 さて、ヒールの替え用靴として大人気のバタフライツイストですが、防災用としては、どうでしょうか? やはり、靴底が薄いために、ガラスが散らばった状態などでは、心もとないです。ただ、少なくともヒールよりは、ぜんぜんマシであることには間違いありません。

 両足合わせて200g以下と、ごくごく軽量なので、携帯するのにもほとんど邪魔にならず、バッグの底に忍ばせておかない理由はありません。これさえもっておけば、ヒールで震災に遭遇する最悪の事態を避けることができます。

 このタイプの折りたたみシューズは、主に、学校行事などの上履き用という感じで、多数のブランドから発売されています。防災用で考えるなら、理想としては防災専用の折りたたみシューズですが、それはかさばりすぎるしなんとなくやぼったい・・・と感じる方は、せめて、このバタフライツイスト系の折りたたみシューズをバッグの底に、いつも入れておきましょう。

トレーニング用の極薄シューズ

ソックスシューズ/タルテックス

サイズ:SS-23.0~23.5、S;23.0~24.5、M;25.0~25.5、L;26.0~26.5、LL;27.0~27.5
両足重量:170g前後

 タルテックスのソックスシューズまるで靴下のような超軽量シューズで、室内での作業や上履き用、あるいはジムでのトレーニング用に作られています。くるっとまるめると手のひらサイズになるので、持ち運びが楽々。

 類似の超薄型の内履き・ジム向けトレーニングシューズは、いくつかのブランドから発売されていますが、どちらかというとソールが薄いのが特徴。なのであくまで内履き向きだったり、足の裏の筋肉を鍛える特殊なランニング。防災用の予備靴としては原則適していません。

 しかし、下記のような踏み抜き防止素材のインソールと合わせて使えば、非常用の外履きとして機能します。

 たとえば、会社帰りのジム用としてふだん活用し、震災時にはインソールを追加して緊急用の外履きとして使う、というパターンはありですね。ふだん携帯しているジム用の上履きを、いざという時は防災用に使える下記のインソールは、場合によってはとても便利です。手持ちの上履きの大きさにカットして、鞄のなかにしのばせておけば、防災対策として、かなり安心ですね。

震災への靴の備えは、実際のところ、どれくらいの重要度なのか?

 ここまで、災害時の緊急用として使える折りたたみシューズについてみてみました。

 理想としては、防災用の携帯シューズを持ち歩くことですが、若干かさばるし、震災時以外まったく活用できない・・という点を考えると、やはり、靴まで持ち歩く必要もないのでは? と思ってしまうかもしれません。

 そもそも、防災対策は、人の性格によって対応が違ってくるものです。

 几帳面で心配症の人は、できるだけ万全の準備をしようとします。一方、楽観的で「なんとかなる」派の人なら、「来るっちゃ来るけど、そうそうは来ないんじゃない?」と考えているでしょう。

 あまり考えすぎて心配しすぎても、人生どうしようもないし、「今がいちばん大事」という考えは大事です。

 でも、ひとつだけ頭に入れておきたいのは、大震災の起こる確率です。

 今、可能性が言われている、南海トラフや相模トラフを震源とする大地震は、プレート性の地震で、定期的・周期的に必ず起こる地震です。熊本や神戸のような活断層による地震に比べると来る確率はとても高いです。

 南海トラフや相模トラフの30年以内に70%という確率は、他のものと比較するとどれくらいの高さ?なのでしょうか?

30年以内に遭遇する確率

マグニチュード6以上の南海・相模湾地震…70%

交通事故で負傷…24%

空き巣狙い…3.4%

飛行機事故…0.002%

(地震調査研究推進本部地震調査委員会)

 これを見ると、大震災が来る確率は、かなり高いと考えたほうが良さそうですね。なお、今後の地震が起こる確率のさらに詳しい情報や、地震予知について地震予知と前兆現象。これから起こる地震は?の記事も参照しておいてください。

 やはり、歩きにくい靴を履いて外出することのリスク、については、真剣に向き合ったほうがよさそうです。

携帯シューズを持ち歩きたくない人向けの、靴の防災対策は?

 交通事故で怪我をするよりも高い、大地震の遭遇確率・・・これを見ると、いざという時のために靴対策が欠かせません。

 でも、携帯シューズはいまひとつ持ち歩きにくい・・・という人は、そもそも歩きにくい靴をはかなければよいのです。

 最近は、スニーカー並みのドレスシューズや、「走れるパンプス」など、ビジネスやフォーマルで使える靴の運動性・機動性が高まっています。

 ですので、実は、はじめから、歩きやすいビジネスシューズ(ドレスシューズ)を使うのが、もっともシンプルな対策だと言えます。

 男性用では、ビジネスシーンで通用する運動靴が営業職を中心に広まっています。

 アシックスやアキレスなど、運動靴メーカーが開発しているドレスシューズは、見かけは革靴そのものですが、長距離のウォーキングはもちろん走ったりもぜんぜんOKです。

 スニーカーに使われている衝撃緩衝材や高反発素材を革靴のなかに仕込んであって、フォーマルでも使え、なおかつスニーカー並みの機動力を発揮します。

 女性用でも、「20㎞歩けるパンプス」「走れるパンプス」などのコピーで、アキレス、ハッシュパピー、ワコールなど各メーカーから発売されています。アシックスのGIRO、ニューバランスのaravon、アディダスのROCKPORTなど、スニーカーメーカーのハイヒール・パンプスなども要チェックですね。

 また、医学博士が創始者のフットケアブランド、ドクターショールが出しているヒールのパンプスは、ハイヒールのなかでは、各段の歩きやすさとの評判です。

 日頃から、歩きやすい靴を選んで、歩きにくい靴を履かない!というのが、確実な防災対策だとも言えそうです。

 

 以上、震災時に備えるために、ビジネスやフォーマルな靴を履く場合の防災対策について考えてみました。

 日頃のファッション性やお洒落を犠牲にすることなく、さりげなく防災対策をしながら、安心して日常を楽しむようにしましょう!

 なお、防災対策として備えておくべき「備蓄食料」について
アルファ米とフリーズドライ米の記事も参照してみてください。この機会に、備えをしっかりしておきましょう。

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