花火の色の秘密。カラフルな花火の仕組みと日本独自の職人技。

      2018/08/05

花火の色がどんどんカラフルになってきたわけ

 花火の色が、最近どんどんカラフルになっていると感じませんか?

 伝統的なものという印象の強い花火ですが、実は、花火は花火職人さん達の技の追求で、常に進化している世界です。

 花火の色のバリエーションも、時代とともに、どんどん進化しているんですね。

 もともと江戸時代の花火の色は、火薬そのもの色である暗めのオレンジ色だけでした。この色のことは「和火」と言います。

 和火だけだった花火の色彩が、明治時代になって、西洋から入ってきた化学薬品を火薬に混ぜることで、赤・黄・緑・青の基本のカラーを出せるようになりました。

 赤はストロンチウム、黄色はシュウ酸、緑はバリウム、青は銅を燃やすことで出て来る色です。最近では、チタンで金、アルミニウムで銀なども使われます。このように、鉱物が燃えるとき、それぞれの色を出すことを「炎色反応」と呼びます

 江戸時代以前も、鉱物によってカラフルな炎が出ることは知られていたと思われます。しかし、鉱物によっては、炎色反応を引き出すのに、かなりの高温が必要で、花火のなかで高温で燃焼させるための技術が、明治以前は無かったのです。

 花火の火薬(星)を、高温で燃焼させて、いろいろな鉱物の炎色反応を引き出すには、酸化剤などの化学薬品が必要でした。。その技術が明治の文明開化で西洋から伝わったことで、日本の花火は、さまざまな色を自在に操る技術を手に入れたのです。

 以来、鉱物の炎色反応の色を、さらに微妙に混ぜ合わせていくことで、黄緑・水色・ピンク・レモンイエロー・紫など、さらにバリエーションに富んだ色が、作り出されてきました。

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 街のネオンなどがカラフルになってきたのに負けないように、花火の色もバリエーションを出そうと、職人さんたちの研究と挑戦のたまものなんですね。

花火の色が途中で変化する技

 打ち上げられる花火の玉の中には、「星」と呼ばれる火薬の小さな玉が詰められています。

 花火が空中で開いた時に、星は燃えながら四方に飛び散って、ひとつひとつの「花びら」となります。

 星は火薬が何層にも重なったもので、毎日少しずつ火薬を塗り重ねてコツコツと作っていきます。

 星に塗り重ねる火薬の配合を、途中で変えていくと、「変わり玉」と呼ばれる、色が燃えながら変化する星が作れます。

 たとえば「青紅牡丹」という名前の星であれば、青から紅色に燃えながら変化していきます。星は外側から燃えていくので、星の中心には紅色に燃える火薬を仕込み、外側には青く燃える火薬を仕込みます。

 この技術は日本独自のもので、高い職人技が要求されるところです。

 さらに、紅から青へ変わる中間色の部分でも、火薬の配合割合を変えることで、橙、黄緑、青緑など、微妙な色合いに変化させることが可能です。

 星は、わずか2〜3秒で燃え尽きてしまいますが、この2〜3秒の中の色の変化を味わうのが、日本の花火の醍醐味なんですね。

花火を見る時は、このひとつひとつの花弁の色の微妙な変化を、追って見てみてくださいね。花火の奥の深い楽しみ方、わかってくると思いますよ。

 

 以上、花火の色彩の技術のなかにみる日本花火の職人技についてみてきました。こうしてみると、日本伝統の花火技術と言っても、西洋の技術を取り入れながら発展してきたことがわかりますね。

 西洋の花火と日本花火の技術の違いについては、こちらの記事⇒海外の花火と日本花火のそれぞれの特徴も参考にしてください。

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