一筆箋の書き方とマナー。封筒の入れ方やビジネスでの活用方法も。

      2017/04/10

一筆箋を書こう

 一筆箋(いっぴつせん)は、手紙として、贈り物の添え状(そえじょう)として、あるいは書き置きなどのメッセージカードとして、日常生活やビジネスのさまざまなシーンで使えます。

 手紙というと、なにかとハードルが高く感じてしまいますが、難しい言葉や決まりにとらわれずに、手軽に素早く書けるのが、一筆箋の特徴です。

 ただし、自由な一筆箋でも、最低限守りたいルールがあります。

 この記事では、一筆箋を、使いこなすためのポイントや、最低限のルールについてみていきましょう。

一筆箋を使いこなそう!

スマホ時代だからこそ一筆箋を!

 一筆箋がいま、人気です。なぜ、わざわ手書きの手紙なのでしょうか?

 スマホ一台があれば、メールやLINEや電話を使って、ほとんどの要件は済ませてしまうことができるのが今の世の中です。

 そうした時代に、敢えて、手書きのメッセージを送ることは、相手へ特別の気持ちを伝えることができます。手書きのメッセージは「スペシャルなコミニュケーション・ツール」だと言えます。

 けれども、いざ、手書きで何かを書こうと思っても、


・字に自信がない

・手紙の作法やマナーがわからない

・手紙の文章がわからない

 などなど、案外ハードルが高いものです。

 そんな時に気軽に便利に使えるのが「一筆箋」(いっぴつせん)なの、です。

★一筆箋はシンプルな文章で、素早く相手にメッセージをとどけられる。しっかりとしたデザインのものを選べば、より簡単で手軽に出せる。

一筆箋のメリットと特徴

 一筆箋は、幅の短い短冊(たんざく)型の便箋ですが、その使い方には、次のような特徴があります。 

一筆箋のメリット

・一筆箋は形式やマナーにあまり捉われず、自由に使える手書きのメッセージツール。

「リアル・ツイッター」的な感覚で、短い文章で、相手に要件や思いを伝えられる。

手紙、添え状、書き置きなど、さまざなシーンで使える。

・文章は日常使っている言葉でオッケー。「拝啓」などは一切不要。常識の範囲内で「話し言葉」でも可

・ふだん使いの言葉で短く書くので、書き損じが少ない

・無限にある一筆箋のデザイン。一筆箋では、絵柄を選ぶ過程にも、相手への気遣いを込めることができる。

・短く一言だけでも良いので、字が下手な人でも書きやすい

・「丁寧さ」「気がきく」「礼儀正しい」「仕事ができる」など、あなたの印象度がアップ!プライベートでもビジネスでも効果大!

一筆箋は基本的に自由に書いてよし!

 一筆箋は、もともと手紙を簡素化したものですので、手紙のような「書き方の決まり」や、「出し方の作法」などは、原則、ほとんどありません

 自由に書けて、自由に出せるとこころが、最大の魅力です。

 便箋で手紙を書く場合は、手紙独特の言葉使いや作法をきちんと守らないと「非常識な人」「失礼」と相手に思われてしまいます。

 ですので、便箋の手紙は、ふだん使いなれない言葉を使わなくてはならないため、書くのにとても難儀をします。

 書き終わる寸前で書き損じてしまって、またはじめからやり直したことはありませんか? 手書きの便箋の手紙は「もうこりごり」と思っている人も多いでしょう。

 しかし、一筆箋は、まるでツイッターのように、自由に書いてもかまいません。便箋で書くときの独特の作法を、簡略化したものが一筆箋だからです。もちろん、常識の範囲での礼儀などは必要ですが、手紙独特の書き方の作法は気にせずに、シンプルに書いてかまいません。

 一筆箋は、ふだん使いなれている言葉で、短くちょこっと書くので、書き損じることも少ないです。

 目上の人に対しても、常識の範囲内であれば、「話し言葉」で要件をつづれるのが、一筆箋の良いところです。

 封書の場合では、どうしても、慣用句を使わないと「常識を疑われるのでは?」と思ってしまいますよね。なので、便箋に封書で手紙を書こうとすると、ついつい、例文集のつぎはぎのようになってしまいます。

 その点、一筆箋は「ルールが無い」ので、常識の範囲であれば言葉使いを自由に使えます。例文集なんか見なくても、自由に思いつくまま書いて構いません。

 このように、マナーにうるさい手紙に比べると、はるかに、素早く書けるのが、一筆箋の最大の特徴なのです。

一筆箋の最低限のルール

 さて、基本的には自由に使ってよい一筆箋ですが、いざ使おうとすると、こんな時どうする?という、疑問が出てくるものです。

 そんな疑問について見ながら、一筆箋の最低限のルールを整理しておきましょう。

一筆箋を添え状として使う場合

 一筆箋のもっともポピュラーな使い方は、物や書類を渡す時の「添え状」としてです。添え状として、一筆箋を使っても良いのは、たとえば次のような場合です。

一筆箋を添え状で使う例
プライベートで使う一筆箋

・お礼の品を贈る時の添え状に

・おみやげやお裾分けを渡す時に

・借りていた本やCDを返す時に

・お年玉・お小遣い・月謝などお金を渡す時に

内祝いに添えて

ビジネスシーンで使う一筆箋

・商品やサンプルの発送時に

・見積もり・請求書などの書類発送の時に

・社内で、おみやげなどを渡す時に

 このように、さまざまなシーンで「添え状」として使うのが、一筆箋の威力が最も発揮される使い方です。

★無地の一筆箋なら、限りなくフォーマルに近いメッセージでも使い易い。

一筆箋を添え状で送る場合、封筒は必要?

 一筆箋を添え状として使う場合は、封筒に入れる必要は、とくにありません

 プレゼントや商品を贈る場合は、品物の上に、一筆箋をのせて、そのまままとめて梱包すれば大丈夫です。

 書類に添える場合は、クリップで書類のいちばん上にとめます。

 ご祝儀や不祝儀袋のなかに、お金と一緒に入れるのもオッケーです。

 ちょっとしたお裾分けやプレゼントの場合は、包装せず、袋などに入れて品物を渡す場合もあると思いますが、そういう時に一筆箋をぱらりと袋に入れて渡すのもありです。

内祝いと一筆箋

 内祝いでも、一筆箋をメッセージカードとして手軽に使えます。封筒に入れず、内祝いの品に同梱したり袋にいれたりして渡すことができます。

 よく、内祝いのルールにも厳しく、内祝いの添え状は正式な封書ではないとダメといった意見も聞かれますが、そこまでルールに縛られることはありません。

 内祝いは、そもそも、お返しではなく、自発的に「幸せのお裾分け」として親しい人・近しい人に配るものです。必ずしも儀礼的なあらたまった手紙を添える必要はありません。

 むしろ、一筆箋に、自分の言葉でお礼や感謝を書いて添えるほうが、相手への感謝の気持ちが伝わります。

一筆箋を手紙や書き置きで使う場合

 では次に、添え状ではない一筆箋の使い方を見てみましょう。

一筆箋を単体で使う場合

・一筆箋のみを封筒に入れて手紙として郵送する使い方もある。

・封筒に入れる場合は、字の側が宛名側に来るように。折らずに、または二つ折りで。

・書き置きに一筆箋を使ってもオッケー(家庭でもビジネスでも)。ちょっとしたお礼などのメッセージに。

★横書きの一筆箋も便利。縦書きより、ややカジュアルな感じだが、さまざまなシーンで活用できる。

一筆箋を封書の手紙として使う場合

 一筆箋は、添え状として品物や書類に添えるだけでなく、単体で手紙やメッセージカードのようにしても使えます。

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 本来、封書で出すのが手紙としては正式なのですが、便箋を使う場合は、「拝啓 ◯◯の候、ますますご健勝のことと・・・」といった感じで、どうしても伝統的な慣用句にのっとって書かないと、失礼になるとされています。

 その点、便箋ではなく、一筆箋にしてしまえば、堅苦しい挨拶などは不要で、日常使いの言葉でつずれるので、手紙を書くハードルが一気に下がります

 ちょっとしたお礼状などで「拝啓〜」からはじめて、改まって書くのは大げさだと感じる場合があると思います。そんな時は、一筆箋をさらりと書いて出しましょう。

 手紙は、ほんらいコミュにケーションを潤滑にするものです。

 自分の思いを誠意をもって相手に届けることが趣旨です。ふだん使いなれない言葉で美辞麗句を並べるよりは、素直に誠実に気持ちを伝えることのほうが大事なことです。

 そうした意味では、便箋ではなく、敢えて一筆箋を使った手紙が、手軽に出せて、より気持ちを伝えやすいといえるわけです。

一筆箋を封筒に入れる場合の作法

 一筆箋を封筒に入れる場合は、字の側が宛名側に来るようにして、原則は折らずにそのまま入れます。同じデザインで統一した一筆箋+封筒のセットを使うのがスマートです。

 どうしても封筒に入らないときは縦に二つ折りにしてかまいません。

 便箋では、白紙の便箋を一枚付ける場合がありますが、一筆箋は一枚だけで送ります。

★手紙として一筆箋を出す場合は、封筒とセットになったものを使うのが便利。

こんな時は一筆箋を使わない

 一筆箋を封書に入れて手紙とする送り方は、本来の正式な手紙ではありませんので、たとえば、次のような手紙では、一筆箋は使わず、慣用句にのっとった儀礼的な便箋の手紙とするほうが無難です。

一筆箋を使わないほうがよい場合

・冠婚葬祭の案内状・お知らせなど

・借金・保証人など金銭がらみの依頼・お礼状

・就活関係の手紙。

・初対面の人への依頼や案内などの手紙。

 冠婚葬祭を案内する場合は、一筆箋は使わないで、儀礼的な方法に従います。ただし、内祝いや香典返しなどでは、(相手にもよりますが)一筆箋を使っても構いません。

 また、金銭がらみの手紙などでは、お願いする場合も、お礼として出す場合も、正式な便箋の書き方で書くべきです。(正式なお礼状については⇒「お礼状の書き方の基本」の記事も参照ください)

 就活関係では、一筆箋は避けておいたほうが無難です。

 一筆箋は、基本的には、ある程度、面識のある人のあいだで交わされるものですので、初対面の人への使用は避けましょう。ただし、顧客へ商品を送る添え状としてなら初対面の人でも可です。

効果抜群の一筆箋の書き置き

 ちょっとしたメッセージを記した書き置きを一筆箋に書いて、家庭の食卓や、会社のデスクにさりげなく置いておくのも、日常のコミュニケーションを円滑にする効果がとても高いものです。
「おつかれさまです」
「いつもありがとう」
「昨日はごちそうさまです」
そんな一言を、何か手渡しするついでに、メッセージとして送ると、信頼関係を育んでいくことができます。

 ただし、こうしたメッセージを書く場合は、あまり悩まずさらりと書きましょう。書いた時の「重たさ」が出てしまうと、その雰囲気が相手に伝わってしまうものです。

 一筆箋の書き置きメッセージは、「LINEやメールで伝えるよりは、ちょっとスペシャル目」という程度のものですのです。

 相手から見返りを期待したり、相手の反応を気にしてたりすると、重くなってしまいますので、書き置きで使う場合は、あくまで「さらりと使う」ということを頭に入れておくのがポイントです。

一筆箋の文章の書き方

文章構成はシンプル・イズ・ベスト

 一筆箋を書く文章は、シンプルで構いません。

 逆に、シンプルでないと一筆箋に書く意味がないですね。

 長文になってしまうようなら、はじめから便箋を使うべきですし、あまり長い手紙を出すことは、読む相手に負担をかけることになります。

 短くてシンプルな文章でも、わざわざ一筆箋を添えたり出したりする行為そのもので、十分、相手には気持ちが伝わるものです。

 ですので、文章そのものはシンプルを心がけましょう。

 一筆箋の文章構成は次のようになります。

一筆箋の文章構成

・宛名

・本文
  あいさつ
  要件
  結び

・自分の名前

ビジネスシーンの一筆箋の文例

 では、ビジネスシーンで請求書を送付する場合の添え状として出す場合を例にして、簡単な一筆箋の文章構成のポイントをみてみましょう。

 たとえば、取り引き先に請求書を送るような場合は、次のような、とてもシンプルな文例でかまいません。文章そのものはシンプルでも、一筆箋を添えるひと手間で、相手に誠意を伝えることができます。

◯◯建設 第一営業部課長 ◯◯様

「いつもお世話になります」

「すっかり春めいてきましたが、いかがお過ごしでしょうか?」

「今月分のご請求書を送付させていただきます」

「よろしくお願いもうしあげます」

◯◯商事 雷富韻夫(下詰め)

 便箋の手紙のように、「拝啓」「前略」などの頭後は使いません。あいさつも「◯◯の候いかがお過ごしですか?」などの、仰々しい慣用句は使いません。ふだんからメールなどで使っている「いつもお世話になっております」で十分です。

 また、便箋では、宛名を最後に書きますが、一筆箋では、宛名を1行目に書くことが多いです。

 この例文のように、ほんとうにシンプルに用件だけを書いても、一筆箋を添えているだけ、「丁寧な印象」を与えることができるわけですね。

 ビジネスの一筆箋では次のようなフレーズも便利に使えるので、おさえておきましょう。

「ご査収のほど、よろしくお願いもうしあげます」

「先日、ご依頼いただいた資料一式をお送りいたしましす」

「ご質問やご不明の点があればいつでもお気軽にご連絡ください」

 簡単に用件を伝えたあとは、次のような締めの言葉が便利です。

「とりいそぎお礼まで」

「まずはお知らせまで」

「どうぞご自愛ください」

プライベートの一筆箋の内容のコツは?

 前項では、ビジネスの一筆箋の例を見ましたが、プライべートでは、敢えて例文は載せていません。

 自由に、自分の言葉で、素直にメッセージを伝えれば、それで良いと思います。

 とくにプライベートでは、例文や慣用句にこだわらずに、気軽に書きましょう。

 細かいことにこだわるより、素早くその時々の気持ちを、手書きで表現することが一筆箋の最大のポイントです。筆が乗らない状態、あるいは気が重たい状態でわざわざ書くことでもありません

 気乗りしない時は、メールやラインで用件を済ませてしまってもよいでしょう。はじめは、気が乗る時だけに、気軽に一筆箋を出すようにしていれば、そのうち楽しくなって、気がつくと「筆まめ」な人になっていることでしょう。

一筆箋の選び方

 実にさまざまなデザインの一筆箋があります。

 素敵なデザインや絵柄の一筆箋は、集めるだけでも、とても楽しくなってくるものですね。

 文房具店はもちろん、ミュージアムの売店などでもユニークな絵柄の一筆箋が手に入ることが多いですね。

 一筆箋は、それほど高額のものではないので、いいなぁと思ったものを、買い集めておくことをお勧めします。

 手元にいろいろな図案の一筆箋のコレクションを持っておけば、相手やシーンに合わせて、イメージにぴったりの一枚を選ぶことができます。

 絵柄でスタンダードなのは季節もの。文房具店では、いつもワンテンポ早く季節ものを取り扱っていますので、早め早めに手に入れておくのが良いですね。

 四つ葉のクローバーや招き猫など縁起物の図案も、オールマイティに使えて便利です。

 一筆箋を送る楽しみのひとつは、そのデザインを楽しむことです。

 デザイン選びは、さりげなく自分の個性を相手にアピールできることですので、ぜひ、こだわりたいポイントですね。

 ただし、独りよがりにならないよう注意が必要です。

 絵柄を選ぶなかで相手を思う気持ち、もらう相手の立場にたって、少しだけ想像してみましょう。考えだしたらきりがないですが、ほんのちょっと、「これなら喜んでくれるかな?」と相手のことを思い描けば、きっと、気持ちは通じること、と思います。

 

 

 以上、一筆箋を使いこなすポイントについて見てきました。

 ついついおっくうになってしまう手書きの手紙ですが、一筆箋を書くことを習慣にしてしまえば、さほど手間はかかりません。

 また、字が下手なので一筆箋を書くことをちゅうちょしてしまう人もいるかもしれません。そんな時は、「汚い字、読みにくい字を直すコツ」の記事も参照してみてください。

 コミュニケーション力や、人間関係を育むのに、一筆箋は威力を発揮するツールですので、ぜひ、この機会に、一筆箋を活用してみましょう。

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