熱中症対策/現場や職場で絶対にやっておきたい予防策

      2016/06/19

現場の熱中症対策

 労働災害が起きない職場をみんなで作っていくことは、とても大事です。

 労災のなかでも、夏場の熱中症が近年急増しています。職場や現場ぐるみでの熱中症対策が必須になってきています。

 とくに野外の現場などは、万全の対策が必要です。

 熱中症対策をしっかりおこなって、安全な職場を維持していきましょう。

職場での熱中症対策の基準となるWBGT値

 職場の熱中症対策、とくに野外の現場での対策について、厚生労働省はマニュアルを作り、注意を喚起しています。

 WBGT値(暑さ指数)をもとに、客観的に熱中症リスクを判定しながら対策を進めることを推奨しています。

 WBGT値は、気温と湿度、照り返しなどの輻射熱といった条件をもとにした、熱中症リスクの基準値で、WBGT値28度を超えると危険とされています。

WBGT計を活用しよう

 厚生労働省ではWBGT計測計を準備して、熱中症対策をするように推奨しています。

 WBGT計は、通常の温度計以外にも湿球温度計、黒球温度計を使い、より体感温度に近い数値を算出できるものです。

 特に、ゴールデンウィークから梅雨時頃は、体感以上に熱中症のリスクが高まっている場合があります。熱中症リスクが無い雰囲気でも、WBGT値は高い場合もあります。ですので、特に盛夏期にはいる前の時期に、WBGT計が活躍するわけです。

WBGT計が無い場合

 WBGT計が無い場合は、環境省の熱中症対策ホームページで各地のWBGT値が発表されているので、その数値をベースに、熱中症のリスクを想定しいくことになります。

 注意したいのは、環境省の熱中症対策ホームページで発表しているWBGT値はあくまで地域の標準値で、各現場の環境によって、照り返しや風通しなどのが環境が悪ければ、WBGT値は上昇するということです。

 平均値に頼るのではなく、現場の状況を加味することが重要です。

WBGT値を運用する実際のところ

 WBGT値にあわせて熱中症対策を、ということですが、原則的に、ゴールデンウィークから9月初旬までは、熱中症のリスクが高い日がほとんどです。

 WBGT値を見て対策をするというより、夏の間は、恒常的な熱中症対策を職場や現場できちんと整備しておくことが大事です。

 基本対策はすべておこなったうえで、WBGT値が特に高い日は、現場のみんなに特に注意するように声をかける、というふうにWBGT値を活用しましょう。

職場・特に現場での熱中症対策に絶対に欠かせないこと

 WBGTの基準値が28度を超える場合には、作業場所の変更や重労働を避けるように、厚生労働省のガイドラインでは指示されています。

 しかし現実には、梅雨明け以後の野外の現場はほとんどの日がWBG値が28度を超えます。仕事内容を選んでいては、そもそも仕事になりません。

 仕事はやっていかなければなりませんので、次のことを厳守しながら、無理なく、余裕のある日程で作業を進めていくように心がけましょう。

  • 休息時間を長めにとる
  • 水分・塩分の定期補給
  • 休息場所の設置・充実
  • 暑さへの順化期間をもうける
  • 単独作業を控える

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休息時間を長めにとる

 通常時よりも、休息時間を長めにとる、休息回数を増やすなどは必須の対策です。連続作業時間を、できるだけ短くするよう段取りを考え、身体負担の重い仕事と軽い仕事を組み合わせて、作業工程を作ることも、とても大事です。

 また、夏時間の導入で、涼しい早朝/夕方に作業を進め、昼休みを長めにするなど、変形労働時間制などの導入も視野にいれましょう。

水分・塩分の定期補給

 喉が渇いたという自覚症状が無くても、定期的に水分補給をすることが大切です。水分補給しやすい雰囲気や環境作りが重要です。

 また、塩分補給に関しては、糖尿病・高血圧症など生活習慣病をかかえている人なども多いので、個人により対応が異なります。個人の裁量で補給するように指導していきましょう。

 ただし、めまい・頭痛・痙攣・嘔吐などの熱中症症状が出た場合に、塩分をチャージするための、経口補水液は、常備しておきましょう。

休息場所の設置・充実

 厚生労働省の熱中症対策ガイドラインでは、休息場所は寝っころがれる場所が良い、とされています。

 実際、昼休みを長めにして、昼寝を取り入れるだけでも、熱中症対策のリスクは減っていきます。

 室内で昼寝などのスペースを確保するのが難しい場合は、屋外の風通しの良い日陰を整備しておくべきです。

 また、休息場所には、水はもちろん、氷や扇風機などを常備し、体を実際に冷やすことも、効果的です。

暑さへの順化期間をもうける

 人は本来、暑さへ順応する能力をもっています。赤道直下に暮らす人が、いちいち熱中症にならないのは、暑さへ順化しているからですね。

 現場の仕事でも、たとえば、春先からずっと野外で働いて徐々に暑さに慣れてきている人と、いきなり梅雨空けから現場に入る人とでは、熱中症のリスクは、まったく異なります。

 暑さへ除々に慣れるような、中期的な人員配置計画も重要だということです。

 また、暑さに慣れていない人は、慣れている人よりも熱中症のリスクが高いことを皆で周知共有して、充分な配慮を行うべきです。

単独作業を控える

 熱中症は、体温を一定に保つために、体内の血液が激しく移動することから、意識障害が起きやすいものです。

 オーバーヒートした体の機関を冷やすために血液が熱い部分に集まり、結果、血流不足となります。

 また、水分不足の脱水症状によっても、血流不足となります。

 血流が不足すると、脳での血液が不足して、めまい・頭痛・最悪の場合意識障害となるわけです。

 単独行動の現場で意識障害が起こった場合、発見が遅れると最悪のケースになる可能性が高いです。

 どうしても単独行動をさせる場合でも、管理者が定期的に見回り・声かけを行い、安全確保に努めましょう。

 以上、どうしてもやっておきたい現場での熱中症対策について、みてみました。

 なによりも、働く人全員が、熱中症対策の必要性を意識・理解して、無理なく作業が続けられるよう、意見を出し合い都度改善していける雰囲気作りが大事です。

 また、毎年7月は、職場での熱中症予防にとくに注意するよう、熱中症予防強化月間とされています。今年の熱中症予防強化月間の特に注意したいポイントについては、次の記事⇒2016年・熱中症予防強化月間も参照してください。

 みなで協力して、暑い夏を乗り切っていきましょう。

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