熱中症にお茶。ほんとうにNGか?/熱中症対策の飲み物

      2016/06/19

夏の緑茶と熱中症

 熱中症対策で給水をする場合、いまではスポーツドリンク(熱中症対策飲料)が主流ですが、ひとむかし前はお茶が良いといわれていました。

 利尿作用があるからお茶はよくないという説もあるのですが、実際は違うようです。熱中症対策や脱水症状対策のために、お茶が有効かどうか、実際のところどうなのか?について調べてみました。

真夏に熱いお茶を飲むのがカッコイイ?

 ひとむかし前の現場仕事の人は、夏でも、水筒に熱いお茶を入れて飲んでいる人が少なくありませんでした。大工さんなどは、真夏に熱いお茶を飲むのが「粋」だったようです。

 ただ、温暖化が進み、夏の暑さが以前より確実に厳しくなり、熱いお茶をチビチビやっているだけでは、水分補給が間に合わなくなってきたのが、昨今です。

 ただ、むかしの大工さんのように、「熱いお茶」を飲むことにも、それなりの理由があるわけです。

 まず、真夏に熱いお茶が良いのか冷たいお茶が良いのか? について、みていきたいと思います。

汗をかきやすくする熱いお茶の効果

 真夏に熱いお茶を飲むのが良いとされる、理由のひとつは、「熱いものを飲んで、汗をたくさんかく」ためです。

 「汗をかきにくいタイプの人」もいます。汗をかくことには、放熱して、体の温度を下げるはたらきがあります。ですので、汗をかきにくい人は熱中症になりやすいですね。

 そもそも、汗をかきにくい原因は何でしょうか?

  • 緊張やストレスによる自律神経の乱れ
  • エアコン環境下で育ったことで汗腺の発達が悪くなっている
  • 汗をかく習慣がないと、汗腺の動きが鈍くなる
  • 加齢による汗腺の衰え
  • 水分不足
  • 代謝が悪い体質

 汗をかきにくい原因は、上記のように複合的なものですが、お茶にはストレスを緩和し自律神経を整える効果があります。また、緑茶は基礎代謝を良くする効果がとても高い飲料です。

 そうした意味では、お茶を飲んで発汗をうながす、というのは一理ある考えですね。

熱いお茶は現場作業ではNGだけど、エアコンの室内なら、おすすめ

 お茶には発汗をうながす効果があるので、熱中症対策にも一役かいそうですね。

 ただし、現場作業など、大量の水分補給と体を冷やすことが必要な環境にある場合は、熱い飲み物を飲むことは、逆効果です。「夏でも敢えて熱いお茶をすする大工さんの粋なこだわり」は、温暖化した今では、真似しないほうが良さそうです。

 もっとも、夏の野外で活動する時間が少なく、エアコンの室内にいる時間が長い人にとっては、熱いお茶を飲むことは、メリットがあります。特に、代謝が悪い人、汗をかきにくい人がエアコン環境下にいる場合は、熱いお茶はおすすめです。

 

真夏の冷たすぎる飲み物は危険?

 「熱いお茶を飲みましょう」ということは、逆の意味をとらえると、「冷たい飲料をガブ飲みしない」という意味です。

 むかしから経験的に、夏に冷たい水をのみすぎると良くないので、あえて「熱いお茶」が良いと言われてきたのです。

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 実際のところ、冷たい飲み物をガブ飲みすると、体にどういった影響が起きるでしょうか?

 冷たい飲料をがぶ飲みすると、一時的に胃腸の温度が急激に下がります。冷えた胃腸の温度を正常な温度に戻そうと、胃腸のほうに血液が集まります。

 血液がかたよることで、全身のエネルギー効率が悪くなり、バテやすくなります。

 つまり、冷たい飲み物は夏バテの原因になるということです。

 また、冷たい飲み物がめまいや頭痛の原因となることもあります。かき氷で頭がキーンとなるのと同じで、冷えた体の一部分の温度を取り戻すために、血管と血流が激しくなるためです。

 以上のように、冷たい飲み物は、デメリットがあります。

 もちろん、冷えた飲み物には、体をクールダウンさせる効果があり、熱中症対策として有効です。ただし、飲み過ぎは体力を消耗しますので、5度〜15度くらい、あるいは常温の水で水分補給する習慣をとりいれていくのが良さそうです。

 「熱いお茶」にこだわる必要はありませんが、冷たすぎるのにも、注意が必要だということです。

熱中症対策とお茶。利尿作用は都市伝説だった

 「お茶は利尿作用があるため、熱中症対策の飲み物として適さない」と言われることがありますが、これは間違いです。

IOM(米国医学研究所)の最新の研究結果によれば、カフェインの利尿作用にはすぐ耐性がつく、ということがわかっているからです。

 お茶の利尿作用はカフェインが原因ですが、カフェインの利尿作用は、すぐ耐性がつくために、実際には、利尿作用ほとんど起こらない、ということなのです。

 ふだん、カフェインをまったく摂らない人がカフェインを摂ると、利尿作用が現れます。しかし、毎日お茶やコーヒーを飲むなどして、カフェインが習慣化している人は、カフェインに耐性がつき、利尿作用は、ほとんどおこらないのです。

 ですので、カフェイン入りの飲料を飲むのが日常になっている人は、熱中症対策の水分補給に、お茶をどんどん飲んでも、まったく問題ありません。

 お茶には、カリウム、ナトリウム、カルシウム、マグネシウムなどのミネラル類もいろいろ含まれているので、熱中症対策飲料としては、スポーツドリンクなんかよりも、むしろおすすめなくらいです。(熱中症対策でのスポーツドリンクについては、⇒熱中症対策用の清涼飲料についての記事も参照してください。)

 また、よく、麦茶はカフェインがないため、緑茶より良い、といわれていますが、緑茶でもまったく問題ありません。好みの問題ですね。

 ただし、いちばんはじめに述べたように、熱いお茶は、エアコン室内に長時間いる人のみです。野外活動時は常温から少し冷やしたお茶を飲むようにしましょう。

 以上、熱中症対策の飲み物として、お茶はどうなの? ということでみてきました。

 結論は、お茶は、熱中症対策の飲み物としてオッケー! 利尿作用とかは気にする必要はない、ということです。

 好みのお茶をたくさん飲んで、夏を乗り切っていきましょう! 

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