千畳敷カール紅葉の時期。駒ヶ岳ロープウェイで見ごろの混雑を避けるコツ

      2016/11/01

 千畳敷カールは、中央アルプス木曽駒ヶ岳に連なる宝剣岳の山腹に広がる、氷河が作った圏谷(けんこく)です。2,612mに位置する千畳敷カールは、雲海の上に広がる、大自然が作り出した美しすぎる庭園です。

 抜けるような青空を背景に、白い岩山に囲まれた天空の庭は、秋になると、ウラジロナナカマドのオレンジ〜赤とダケカンバの黄色い紅葉がハイマツの緑のコントラストで、ほんとうに美しい光景を織りなします。

 ほんらいは、こんな素晴らしい風景は、本格的な登山装備で、数時間も山を登り続けた人だけが観ることのできる高山の紅葉風景なのですが、千畳敷カールは、なんと、ロープウェイの駅下車0分。誰でもいとも簡単に、高山の紅葉が観れてしまうのです。

 千畳敷カールの紅葉は、簡単に観に行くことができるだけに、紅葉のピーク時には、とうぜんのように激混みします。そこでこの記事では、できるだけ混雑を避けるコツや裏技、千畳敷カールとあわせて楽しめる初心者にも優しいトレッキングコースを楽しむプランを紹介していきたいと思います。

なんと乗り物だけで行けてしまう2,600mの天空の庭園で紅葉を観る!

 千畳敷カールは、駒ヶ岳ロープウェイの千畳敷駅の目の前。千畳敷駅は標高2,612mmで日本一高いところにある駅です。駅から、カール内を一周する40分ほどの遊歩道が整備されていて、スニーカーでじゅうぶん、歩いて高山の紅葉を満喫することができます。登山装備は一切不要。

 文字通り「天空の庭園」という感じで、気軽に雲の上の紅葉を楽しめてしまうのです。

 駒ヶ岳ロープウェイは標高1,662mのしらび平と標高差950mを約7分で結ぶ、ロープウェイです。

 しらび平へは環境保全のためのマイカー規制があるため、菅の台バスセンターからは30分ほどシャトルバスにのあります。菅の台バスセンターへは中央道・駒ヶ根ICから3分。駒ヶ根駅から10分ほどです。

 駒ヶ根へは、たとえば東京からですと車で3時間30分、電車で4時間ほどです。

 つまり、東京から4〜5時間で、乗り物だけを利用して、標高2,600mの雲の上に着けてしまうのです。そこでは、高山でしかみられない紅葉の風景に出会うことができるのです!!

 、千畳敷カールの紅葉の時期は、例年では、9月初旬から色づきがはじまり、9月下旬〜10月上旬が見ごろとなります。

 2016年は、色づきが8月下旬からはじまっていて、早めかも?という情報もありますが、こればかりは、自然のもの。間近にならないと、ほんとうにわかりません。高山の紅葉の見ごろは10日間ほどの一瞬です。最新の情報をつかむようにしてください。

歩かなくていいぶん、千畳敷カールは激混み

千畳敷カールの紅葉ピーク時には6時間待ちも

 さて、カール(圏谷)とは、高山地帯にある、氷河によって削られてできたお椀状の谷のことを言います。高山植物や紅葉が美しいカールが多く、なかでも穂高連山のふもとの「涸沢カール」も紅葉の名所として超有名ですね。

 けれども「涸沢カール」は、上高地から3〜4時間の道のりを、宿泊用の本格的なテントなどの重たい荷物をかついでようやくたどり着くことができます。(涸沢カールについては、こちらの記事⇒「上高地と涸沢カールの紅葉」も参照してください。

 それにくらべて千畳敷カールは、乗り物を乗り継いでいけてしまうというお手軽さですが、その風景は、涸沢カールにひけをとらない美しさとして定評があります。

 とまぁ、こんなに条件が良い「千畳敷カール」なのですが、世の中そんなに甘くないというか、とうぜんのように紅葉時期には超激混みします。

 駒ヶ根駅から最短47分で千畳敷カールへ!というのが、駒ヶ岳ロープウェイの基本スペックですが、紅葉時期は、さすがに、そうはいきません。

 ふだんは20分おきに出ているロープウェイも、紅葉時期には9分おきにフル稼働させていますが、なかなか整理券の順番はまわってきません。

 なんと最悪の場合、ロープウェイの待ち時間は2時間〜3時間、ロープウェイへ行くバスも待ち時間が2時間、下山のロープウェイの待ち時間も2時間……と、トータル6時間以上の待ち時間覚悟でのぞまなければ、「千畳敷カール」の美しい紅葉には出会えないのです。

 ただし、それだけ待っても観る価値はありますので、待つことが苦にならなければ、紅葉時期の情報と天候を確認の上、出かけてみることをおすすめします。

前泊や車中泊すれば混雑も回避できる

 しかし、それだけの待ち時間があるので、東京など都市部からの日帰りは、難があります。

 なので、駒ヶ根の早太郎温泉あたりに前泊するか、菅の台バスセンター付近の駐車場で車中泊をする必要があります。

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 駒ヶ根泊や車中泊で、とにかく6時前後の始発に近いバスに乗り込めば待ち時間はそれほど長くはならないでしょう。ただし、始発でも、バス待ちの列ができるのが、駒ヶ岳ロープウェイの定番ですので、早朝からの早め早めの行動が大事です。

 千畳敷カールの紅葉を観に行くには、、前泊して始発狙いでバスにのる!が、混雑をさけるための大原則です。

千畳敷ホテルに泊まるのもあり

 さて、紅葉を確実に観に行く必殺技は、、千畳敷カールに泊まってしまうことです。

 なんとロープウェイの千畳敷駅に併設して、千畳敷ホテルがあるのです。標高2600mで山小屋ではなくあくまでホテルです。部屋の窓からは千畳敷カールや、アルプスの山々が見渡せ、天気がよければ、高山の夜空や朝の雲海、ご来光などが楽しめます。

 もちろん紅葉時期はすぐに埋まってしまいますが、予約に出遅れてもキャンセル待ちなどもできるかもしれません。千畳敷ホテルHPをこまめにチェックしてみましょう。

 また、ホテルに泊まる心構えとして、山の天気は変わりやすいので、それも楽しんでしまう、という考えが必要です。天候が急変したり悪天候が続く場合もありますが、それも大自然の成せる技ですので、標高2600メートルの天気をすべて楽しんでしまいましょう。

初心者大歓迎の本格登山・木曽駒ヶ岳

 ところで、せっかく千畳敷カールまできたら、トレッキングで少し足をのばしてみるのもおすすめです。さらに素晴らしい景色に出会うことができます。また、軽トレッキングの心得がある人なら、ロープウェイの混雑を避ける裏技が使えてしまいます。

千畳敷から木曽駒ヶ岳、濃ヶ池、宝剣岳へ

 木曽駒ヶ岳は、初心者に優しい山としても人気があります。

 千畳敷駅から、1時間半ほどで駒ヶ岳登山へチャレンジできます。

 千畳敷カールから八丁坂というジグザグの登山道を40分ほど登れば、360度視界が広がる乗越浄土という尾根へ。ここからはゆるやかな尾根を歩いて1時間弱で2,956mの木曾駒ヶ岳へ到着です。もちろん最低限の登山装備は必要ですが、登山入門者でも問題なく行け、見晴らしもすばらしい山として人気です。

 駒ヶ岳からさらに1時間ほど足をのばした、濃ヶ池では、山はだの紅葉が池に映る美しい光景を目にすることができます。こちらは雪渓が残っている場合もあり中級者向けのコースです。

 また、千畳敷カールの真上にある、、極楽平〜宝剣岳のコースは、スリリングな岩場のコースで、入門者には難しいコースですが、岩場や鎖場の経験があり「3点確保」(3点支持)をマスターしている人なら手軽に楽しめます。

ロープウェイの混雑を避ける裏技とは?

 さて、千畳敷カールの紅葉と木曾駒ヶ岳や宝剣岳のトレッキングを考える場合、ロープウェイの激混みを考えると、山で一泊したほうが無難です。千畳敷ホテルは満室なので、玉乃窪山荘や宝剣山荘などの山小屋泊を利用しましょう。

 さてここで、駒ヶ岳ロープウェイの混雑を避ける、最強の裏技をご紹介します。それは、ロープウェイに乗らずに、歩いて登ってしまおうというものです。

 菅の台バスセンター〜しらび駅の途中に北御所バス停がありますので、そこで途中下車。
2時間ほどかけて整備された道を進むと、うどんや峠を経て尾根へ出るので、そこから尾根伝いに1時間少しで、千畳敷カールの真上にある乗越浄土へ出ます。

 このコースを使えば、駒ヶ岳へは往復7時間ほどで。もちろん、ある最低限のトレッキング装備で歩くべきコースですが、整備された安全なコースですので初心者でも大丈夫。

 ロープウェイの待ち時間を考えたら、下山時などにこのコースを利用すれば、かえって早いかもしれませんね。

 また、こちらの北御所コースから登って、駒ヶ岳に行き、帰りに千畳敷カールに出て、整理券をもらってロープウェイを休息しながら待つ、というコースもありだと思います。

 登山のまったくの未経験者には無理ですが、軽トレッキングの経験がある人なら、ロープウェイを使わずに千畳敷カールに挑戦してはいかがでしょうか?

 

 以上、千畳敷カールの紅葉と、初心者へもやさしい木曾駒ヶ岳のトレッキングルートなどを紹介しました。

 とりあえず、千畳敷カールだけなら、スニーカーでも問題ありませんが、天候の急変などでとても寒くなる場合があるので、雨合羽が防寒着はもっていきましょう。

 日本一の高低差と、日本一高い千畳敷駅、日本一高いホテル…そして、すばらしい紅葉。行列ができるの無理もありませんね。駒ヶ岳ロープウェイを活かして、、千畳敷カールにぜひ訪れてみてください。

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