スキレットの選び方。IHやキャンプで安全に使うための基礎知識。

      2017/04/30

スキレット

 スキレットは、料理を簡単に美味しく作れるフライパンとして大人気です。

 とくにアウトドア派にとっては、ダッチオーブンよりは気軽で、しかも日常のキッチンでも使いやすい調理器具として魅力的です。オートキャンプなんかだと、もはやマストアイテムに近いですよね。

 この記事では、とくにアウトドア入門者向けにスキレットの選び方や、スキレットの特徴と注意点をまとめてあります。

 また、お家使いでスキレットを考えている方も、気になるIH対応などについても、主なスキレット商品リストにまとめていますので参考にしてください。

スキレット(キャスト・アイアン・パン)の伝統

 フライパンのなかでも、鋳鉄(ちゅうてつ)製の厚手のものを「スキレット」と呼びます。アメリカでは鋳鉄製の鍋を意味する、キャスト・アイアン・パン(cast iron pan)という呼び名で親しまれています。

 鋳鉄(キャスト・アイアン)は、2000年もの歴史を持つ鉄技術で、溶かした鉄を、粘土などでできた型に流し込んで鉄器を作る技法です。

 古代ローマ時代には、すでに鋳鉄製のフライパンは使われていたようです。日本でも鋳鉄の調理器具は中世には広く普及していました。いろりの上に吊るしてある鍋がそれです。

 ヨーロッパの家庭では、鋳鉄製の鍋は、いろりではなく、暖炉でオーブンのようにして使われていました。それが、アメリカ移民とともに新大陸に渡り、西部開拓時代に「ダッチオーブン」として、野営で使う定番の調理器具として定着したわけです。

 スキレットは、ダッチオーブンと同じ材質の肉厚の鋳鉄製で、ダッチオーブンよりは手軽に使えるフライパンとして、アメリカの家庭で広まりました。スキレットは手入れをすれば長く使えることから、母から娘へ受け継がれる「家宝」となるような調理器具なのです。

▲アメリカでは「ヴィンテージ・スキレット」の価値が高い。この写真のなかにも100年以上も前のスキレットがあるとのこと。

スキレットのメリットとデメリット

 スキレットは、肉厚の鉄の塊なのでずっしりと重たく、メンテナンスが必要で、正直、使うのが楽か?といえば、楽ではりません

 フライパンといえば、今の主流は、テフロンの改良型であるマーブルコートやダイアモンドコートをしたアルミ製のもの。これらのコーティングアルミ鍋は、軽い、ひっつかない・焦げ付かない、メンテナンスフリーと、3拍子揃っていてとても便利です。昔のテフロン加工は剥がれやすくて使い捨て感がありましたが、ダイアモンドコートなどは、かなり耐久性があります。

 こんな便利なフライパンがあるなかで、あえて、重たくてメンテにも手間がかかるスキレットが人気になるのは、なぜなのでしょう?

 そのデメリットをしのぐだけのメリットがあるからですね。

スキレットのメリットとデメリット

メリット

蓄熱性が高い(冷めにくい・均一に焼ける)

オーブンにそのまま入れられる

フタを利用して蒸し焼きにしたり、天火にしたりと、使い方の幅が広い

・油による自然なコーティング

使いこなす楽しみ。おしゃれで可愛い

鉄分の補給

デメリット

・メンテナンスが必要

・なべが重い

・熱い(取っ手は素手では持てません

・IHヒーターやキャンプのシングルバーナーなど熱源に注意

 これらのメリット・デメリットをみながら、スキレットの使い方のポイントを詳しくみていきましょう。

スキレットは蓄熱性が高い(冷めにくい)

▲ただ、お肉を焼くだけで、違いがわかる。その理由は「蓄熱性」にある。

 よくスキレットは「熱伝導率が高い」などとも言われますが、それは、ちょっと違います。

 鋳鉄製のスキレットは、鉄鍋のなかでは「熱電度率は低い」方で、アルミや銅鍋の方が、はるかに熱の伝わりは早いです。

 スキレットは「熱伝導率が低い」のですが、実は、この特性がスキレットの魅力になっています。

 「熱伝導率が低い」とは、「熱しにくく冷めにくい」ということを意味しています。「冷めにくい」こと、つまり鍋の温度が変わりにくいことを「蓄熱性が高い」と言っています。

 蓄熱性のおかげで、食材に「じっくり火を通す」ことができ、旨味やナチュラルな甘みが増して、より美味しく調理できます。

 また、温度変化に鈍感なので、食材を投入した時に、鍋の温度が下がらないので、高温で表面をカリッと焼きあげ、旨味を閉じ込めて中がジューシーに仕上がります。

 熱が均一に伝わるところもメリットです。アルミなべなどですと、熱伝導が良いため、たとえばコンロの火が当たっている部分が、鍋の端に比べて高温になってしまいます。一方、スキレットは、熱伝導がゆっくりですので、なべ全体が同じ温度にキープされやすくなっているのです。

 このような鋳鉄のメリットは、やはり肉類を焼いた時に、わかりやすく実感できると思います。スキレットで焼くお肉は、ほんとうに美味しくできますものね。

 このようにスキレットは、「熱しにくく冷めにくい」鍋ですので、弱火や余熱を使って調理するのがコツです。普通のアルミ鍋の感覚の火加減にすると、焦げてしまいます。

 スキレットでは、どちらかというと、火加減は弱めだということを覚えておきましょう。鍋を熱するまでは火力が必要ですが、その後は弱火での調理が中心になりますので、お家で使う場合は、長い目でみればガス代の節約にもなります。

スキレットをそのままオーブンへ

▲そのままオーブンで焼けるスキレットは、スイーツ作りでも大活躍する。

 スキレットは、取っ手まですべて鋳鉄製なので、鍋全体をオーブンの中に入れて焼くことができます。

 オーブンが無い家でも、小さめのスキレットなら、コンロの魚焼きグリルなどに入れて調理が可能です。

 スキレットのオーブン焼きは、グラタンやドリアなどオーブン料理はもちろん、たとえばハンバーグがとても美味しく仕上がったりと、焼き物料理には欠かせない技です。もちろん、スキレットをそのままお皿として食卓に出せば、冷めずにいただけます。

 また、ファーブルトンやダッチベイビーなど手軽に焼くだけで美味しいスイーツ系でも、スキレット+オーブンの組み合わせが威力を発揮します。

スキレットはフタの活用でさらに奥深い使い方ができる

▲フタを使いこなして、スキレットの奥義を究めてみよう。※注意…カセットコンロでスキレットを使う場合はボンベルの圧力感知安全装置が付いているカセットコンロを使いましょう。

 スキレットはメーカーによっては、専用のフタがセットになったり別売りで用意されています。

 フタも、本体と同じように鋳鉄製で、ずっしりと重たいフタです。

 このフタを使いこなすことで、ダッチオーブンのように、ヴァリエーションに富んだ調理が可能になります。

スキレットの蓋で蒸し焼きがさらに美味しく

 鋳鉄製のフタはとても重たいため、密封性が高く、圧力鍋や無水鍋のような効果が期待できます。野菜などを蒸し焼きにすることで、味も栄養価も損なうことなくいただけます。

 密封効果は、蓋と鍋の間に水蒸気が溜まりシールされることで生まれます。ですので、もともとセットになったピッタリしたサイズの蓋でないとうまく密封効果がでないこともあります。ですので、スキレットを選ぶ時は、専用のフタ(リッド、カバー)がある製品を選ぶべきです。

 また、メーカーによっては、蓋の裏に、いくつもの突起が付いています。これはダッチオーブンや、ストウブなどの鍋にもある機能で、セルフベイスティングなども呼ばれます。食材から出た水蒸気が、鍋のフタについて、突起を伝って、全体にまんべんなくポタポタ雨のように降り注ぐ仕組みになっています。

 蒸し焼き料理の味を一層引き立てるものとして、重宝する機能ですので、できれば、突起がついたフタがあるシリーズを入手するようにしましょう。

スキレットの蓋を天火にできるコンボクッカーがおすすめ

 キャンプで活躍するダッチオーブンは、蓋の上に炭を乗せて、天火(上からの火力)をすることができます。ダッチオーブンが鍋なのに「オーブン」と呼ばれるのはこの機能のためです。

 ふつうのスキレットの蓋は、炭を乗せる仕様にはなっていないので、炭のせると灰が鍋のなかに落ちてしまう可能性があります。

 ですが、たとえばグラタンや上に焦げ目をつける程度の天火であれば、スキレットの蓋をあらかじめ加熱して、それを乗せるだけでも充分、天火の役割をはたします。これも、鋳鉄の蓄熱性のおかげですね。もちろん加熱したフタは超高温になるので取り扱いは要注意です! 耐熱製の革手袋でしっかりつまむか、専用のリッドリフターなどを使うのがベストです。

 また、キャンプの場合は、スキレットとダッチオーブンの中間ともいえる「コンボクッカー」がおすすめです。コンボクッカーは、深めの鍋の上に、スキレットがフタにもなる仕様になっています。フタの裏(つまりスキレットの裏)が真っ平らなので、蓋の上に炭を置きオーブンとして使えます。

▲スキレットとダッチオーブンの良いところをすべて満喫できるコンボクッカーが、キャンプでは大活躍!

 ソロや2人といった少人数のキャンプでは、コンボクッカーがとくに大活躍します。コンボクッカーはロッヅやスノーピークから発売されていますが、キャンプでも家庭でも、なにかと便利に使えて料理の幅を広げてくるものです。持っていて損はありません。

 これを持っていると料理をしようかな!という気にさせてくれるので、ついつい自炊をサボってしまう一人暮らしの人の日常使いなどにも良いと思います。 

フタしながらの揚げ物

 スキレットの蓄熱性を活かして、フタをしながら少量の油でカリッとした揚げ物を作る技もあります。

 4cmほどのスキレットに、揚げ油を2cmほど入れ、蓋をしながら揚げます。途中で一度食材をひっくり返し、また蓋をして揚げる。油の温度が上がり過ぎないように火は弱火目で調整します。

 フタをすることで、しっかりと中まで火の通った揚げ物が作れます。

スキレットのコーティングはナチュラルで安心

 鋳鉄製のスキレットは、手入れをすることで、油や黒サビなどからなるコーティング層が表面にできています。

 このコーティング層のおかげで、食材が鍋にひっついたり焦げたりすることが防げます。また、鍋が赤サビでサビてしまわない役割も果たしています。上手にできたコーティング層のことを「ブラックポッド」と呼ぶそうですが、このコーティング層をメンテしながら育てていくことも、スキレットの楽しみのひとつになっています。

 スキレットの表面のコーティング層は、植物油と黒サビ(酸化皮膜)ですので、天然物で自然なコーティング層ですので、化学物質を使ってコーティングをしているものに比べて、安心安全だといえましょう。

 ただし、メンテ用に塗った油は、しばらくすると酸化してしまうため、次にスキレットを使う場合は、高温になるまで加熱して、酸化した古い油を焼き切って、そこに新しい油を入れて使う手順になります。スキレットを使うときは、いきなり食材を入れないで、一度油を軽く焼き切ってから油を再度足して使うように注意しましょう

スキレットが鉄分の補給になるってホント?

 これは鋳鉄製のスキレットに限ったことではないですが、鉄鍋など鉄の調理器具を使用することで、鉄分の補給になります

 日常的に鉄の調理器具を使うことで、料理のなかの鉄が増え、最終的にヘモグロビン値が高まることは科学的な試験でも証明されていることです。

 とくに日本人は鉄不足になりがちだといわれています。諸外国では、鉄補給の観点から、日常使いの調味料などに鉄を添加していることが多いですが、日本ではそういう風習がないため、現代の食生活では鉄が不足気味なのです。

 そうした慢性的な鉄不足を補うのに、スキレットを日常の調理で使うことは、きちんとした効果があるわけです。これはアルミのコーティング鍋ではないメリットですので、鉄分不足が気になる人は、スキレットを使ってみることをおすすめします。

キャンプでのスキレットの使いかた

とくにオートキャンプなら、是非もっていきたいスキレット

 スキレットは家の日常使いで活躍するのはもちろんですが、キャンプとも相性が良い調理器具です。

▲スキレットは鍋が温まってからは、弱火調理が原則。炭火の遠火とスキレットの相性は良いので、キャンプに最適。

 重たい道具なので持っていけるのは、原則オートキャンプの場合だけです。逆にいえば、道具をふんだんに運べるオートキャンプだからこそ、スキレットは是非もっていきたいですよね。

 キャンプ料理といえば、初心者はとかくBBQに片寄りがちですが、少し慣れてくると、違ったキャンプ料理をやってみたくなるものです。そんな時、スキレットがいちばんです。夕食はBBQでも、朝食や昼食は、スキレットをコンロ(使ってはいけないコンロもあるので注意:後述)にかけて、ささっと美味しいキャンプ飯を作るのもよいと思います。

 もちろん、キャンプ料理の王ともいえる「ダッチオーブン」の料理に挑戦するのもの良いですが、いきなりダッチオーブンはハードルが高い・・・そう感じる人は、まずは、スキレットか、あるいはコンボクッカーなどを用意して、鋳鉄調理器具のキャンプでの使いこなしをまずは体験してみましょう。

 つまり、ダッチオーブンの入門編としても、スキレットやコンボクッカーが活躍するわけです。

鋳鉄鍋は火加減が難しい! スキレットで火加減をマスターしよう

 キャンプ料理といえば、ダッチオーブンを焚き火のうえに三脚(トライポッド)に吊るしている光景に憧れますが、実はこれは、なかなかの上級コースです。

 というのも、ダッチオーブンやスキレットなど鋳鉄製調理器具は蓄熱性が高いため、弱火を中心に管理することがポイントです。

 焚き火や炭火でダッチオーブンを使う場合は、はじめに高温になるまで熱したあとは、焚き火から遠避けて弱火にしたり、炭の数を調整することがマストなのです。つまり、鋳鉄製の鍋では、どの程度の火加減が良いのか?を、経験を通じて会得していく必要があるのです。

 その意味でも、まずは、扱いやすいスキレットやコンボクッカーで、火加減をマスターして、その後ダッチオーブンにチャレンジするのが、良いでしょう。

【注意!】スキレットを使っていいコンロとダメなコンロ

 キャンプでスキレットを使う場合は、炭の入ったバーベキューコンロの上で網をしき、その上にスキレットを調理する流れで良いでしょう。

 ただし、スキレットは、熱くなるまで時間がかかるので、はじめのうちはコンロの空気孔を開けるなどして強めの炭火にします。慣れた人なら、焚き火のなかにスキレットを入れて、加熱しても良いでしょう。スキレットが充分熱せられたら、その後は、焦げないように炭から少しはなしたところで様子をみつつ、炭火を熱源とする合の鋳鉄器具の温度感を掴んでいくのがよいかと思います。

 それから、キャンプ慣れた人だと、スキレットは炭火で使うより、バーナーで使うことの方が多いようですね。

 しかし、ここで注意したいのはバーナーの種類です。

 ガスタンクの上に装着するシングルバーナーや、ガスコンロのすぐしたにボンベを設置するPLバーナータイプでは、ガスタンクが加熱されて爆発する危険があるので十分注意が必要です。

 これは、鋳鉄製の器具が蓄熱率が高いことのデメリットです。長期間スキレットやダッチオーブンを火にかけると、輻射熱の影響をガスタンクが受けてしまうので、爆発する可能性があります。

 この問題を回避するために、スキレットを安心安全に使うには、タンクが離れた場所にあるガソリンツーバーナーか、プロパンなどを使ったバーナーを用います。

 また、シングルバーナーにも、セパレートタイプがあるので、シングルで使う場合は、必ずこのセパレートバーナーにしましょう。

スキレットやコンボクッカーのキャンプでの活かし方のポイント

・道具を運べるオートキャンプなら是非持っていこう

・熱源を炭で使い、鋳鉄鍋の焼き加減を会得。ダッチオーブンの入門として

・コンボクッカーなら、上に炭をのせて天火としても使える

・朝食や昼食に、バーナー+スキレットで気軽に使うのもあり

・スキレットを使うガスバーナ選びは注意が必要

▲スキレットの輻射熱でボンベが加熱されないように、シングルバーナーでは、ボンベがセパレートになったタイプのバーナーを使うこと。SOTO、湯にフレーム、

スキレットの選び方

 家庭でキャンプで大活躍のスキレットを選ぶとき、どんなポイントに注意すれば良いでしょうか? スキレット選ぶ際のポイントを整理しておきましょう。

スキレット選びのポイント

・サイズ

・プレシーズニングの有無

・IH対応

・製造国

スキレットのサイズ

 スキレットをネット通販で買うことも多いですが、よくある失敗が、「サイズが思ったより小さっ!」というケース。

 スキレットは、数名分の料理をする20cm以上(8インチ以上)のものと、一人用のディッシュとして使う15cm(6インチ前後)のものがあります。

 また、スキレットは5mmほどの肉厚なので、外寸と内寸で1cm以上差があることも。さらに、鍋の壁の部分の角度が、垂直に近いか、斜めになっているかでも、だいぶ内寸が違ってくることも頭に入れておきましょう。

 もうひとつ、スキレットをまるごとオーブンやガステーブルの魚焼きコンロに入れることを想定して、柄までふくめた長さを必ずチェックしておくことです。

スキレットの大きさイメージ

▲17cmの好きレットはフライパンとしてはかなり小さめ。目玉焼きに、長目のフランクフルトが2本入るか入らないかぐらい。餃子なら5〜6個。26cm以上が普通の調理用フライパンのイメージ。26cmスキレットでは、餃子なら12〜16個、サーロインステーキが2枚ぎりぎり入るくらい。

プレシーズニングの有無

 初回購入時に、何度か空焚きをして、くず野菜を炒めて工場出荷時の塗料を取り除く作業をシーズニングと言います。

 けっこう手間と時間がかかるのと、鍋を長時間火にかけ空焚きするのは、煙が出るし、ガスコンロの安全装置が働いてなかなかうまく加熱できなかったりと、案外、難儀です。

 そこで、面倒なシーズニングを出荷時に済ませている商品も最近は増えています。

 初心者は、多少高価でも、自分でやる手間を考えれば、シーズニング済みのものほうがよいですね。

 一方、シーズニングそのものを楽しみたい!という人は、未シーズニングの安いものを買ったら良いでしょう。

IH対応も重要なチェック項目

 スキレットは、蓄熱性が高いことから、長時間の使用ではIHヒーターの安全装置が働いたりすることがあります。

 また、小さいサイズの鍋が多いため、IHのヒーター部分よりも鍋が小さいものは使えない場合があります。

 メーカーによってIH対応と未対応のものがあります。

 IHで使う予定がある場合は、IH対応の商品を使ったほうがなにかと問題が少ないでしょう。

 なお、IH対応のものでもシーズニングをする場合は、IHヒーターが途中で止まってしまうことも少なくありません。その場合、シーズニングでは安全装置のついたカセットコンロを使うことになりますが、こうした手間を考えると、やはりプレシーズニングが済んでいる製品を買った方がよさそうです。

製造国

 値段が安いものは、中国の工場で作られているものが多いようです。

 一方、ロッジ(米)、シェップスフェルト(スェーデン)、スノーピーク(日)など、伝統的な自国職人が作っているこだわりのものがあります。

 このへんは好みやポリシーの問題ですが、ブランドものでも中国産が多いので、どうしても中国産を避けたい人は注意してください。

 もっとも中国製造だからダメということもありません。きちんとした工場も数多くあります。

フタの有無。フタの突起の有無

 前項で説明しましたが、フタの密封性を最大限に活かすには、純正のセットになっているフタを選びましょう。

 また、水蒸気に含まれる旨味を鍋のなかで循環させるフタ内側の突起「セルフベイスティング」があれば、ベターですね。

取っ手の脱着

 アウトドアメーカーのスキレットのなかには、取っ手が脱着可能なものもあり、収納や持ち運びに便利です。

 また、鍋を掴む「やっとこ」などが別にあれば、取っ手をとった状態でオーブンに入れられるので便利に使えそうですね。

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スキレットを選ぶならどれ?

 ここまで、スキレットの特性や選ぶポイントについてみてきましたが、とりあえず初心者におすすめするとしたら、やはりロッジLODGE一択なのかなぁという感じです。

 主要なメーカーのスキレットのチェックポイントを一覧表にしてあります。

スキレットの主要ブランド別スペックの比較
ブランド 商品名 外径 前長 深さ 重さ フタ IH対応 シーズニング 製造国 とって脱着 参考価格
LODGE スキレット6 ½ 17 26 3 1 IH × ¥2,200
カバー6 ½ 1 IH ¥2,200
スキレット8 20 33 4 1 IH × ¥3,300
カバー8 1 IH ¥3,300
スキレット9 23 35 4 2 IH × ¥4,000
カバー9 1 IH ¥4,000
スキレット10-1/4 26 42 5 3 IH × ¥4,600
カバー10-1/2 2 IH ¥4,600
スキレット12 31 46 5 4 IH × ¥6,800
カバー12 2 IH ¥6,800
コンボクッカー10-1/4インチ 42
6 IH × ¥10,500
キャプテンスタッグ

スキレット16cm 18 30 5 1 × × ¥2,200
カバー16cm 1 × 未 × ¥1,800
スキレット20cm 36 5 2 × × ¥2,800
カバー20cm 1 × 未 × ¥2,400
スキレット25cm 25 39 5 3 × × ¥3,800
カバー25cm 2 × 未 × ¥2,800
コンボクッカー25cm 25 38 9
4
6 × 未 × ¥7,500
スノーピーク コンボダッチデュオスキレット  17 20 5 1 × ¥23,800
17 19 10 1 ×
17 20 4 1 ×
ユニフレーム

黒皮鉄板スキレット10インチ蓋セット 25 39 5 3 × ¥6,500
黒皮鉄板チビパン 16 4 0 × ¥1,400
黒皮鉄板チビパンリッド 16 4 0 × ¥940
ロゴス

取ってがとれるスキレットM 23 37 9 2 × IH ¥3,300
取ってがとれるスキレットS 16 30 8 1 × IH ¥2,300
コールマン

クラシックアイアンスキレット 27 41 10 4 ? × ¥6,458
ニトリ

スキレット鍋15cm
12
約25 3 1 × × ¥468
スキレット鍋19cm
16
29 4 1 × × ¥468
スキレット鍋16cm蓋セット 26 4 2 × ¥468
cotta

オリジナルスキレット15cm
15
約25 30 IH × ¥878
カバー15cm IH × ¥891
オリジナルスキレット20cm
19
40 IH × ¥1,296
カバー20cm IH × ¥1,148
オリジナルスキレット26cm
14
50 IH × ¥2,214
カバー26cm IH × ¥1,796
シェップスフェルト

ミニフライパン 鋳鉄ハンドル 8 15 2 0 × IH × ¥3,200
グリルパン 鋳鉄ハンドル 13 26 2 0 × IH × ¥5,500

ロッジLODGEを選びたくなる理由

 ロッジは、スキレットやダッチオーブンの代名詞とも言える米国の老舗メーカー。120の歴史があり、古きよきアメリカ開拓時代のキャストアイアン(鋳鉄鍋)の歴史を今に伝える一方、常に先端を歩く企業でもある。環境面から溶鉱炉を磁気エネルギーによる熱発電に切り替えたり、プレシーズニングの技術を業界でいちはやく取り入れるなど、鋳鉄鍋のオピニオンリーダーです。

 ロッジのスキレットは16cmから30cmまで5サイズ。セルフベイスティングつきのフタも各サイズにあります。また、コンボクッカーはスキレットやダッチオーブンの機能と魅力をすべて兼ね備えた秀逸の品といえます。

 ロッジのスキレットやコンボクッカーは、すべてIHに対応しているので日常使いもオッケーですね。

 安いスキレットは、初回の使い始めにシーズニングが必要なものが多いです。これは正直かなりの手間ですので、シーズニングそのものを楽しみたい人は別として、実用重視であれば、多少高くても、プレシーズニング済みの製品のほうがおすすめです。

 ロッジ製品は、上記の表にかがげた参考価格よりも、実際は安く売られていることも多いので、まずはチェックしてみてください。

 

 以上、スキレットの使い方や選び方について、詳しくみてみました。

 日常使いでも、キャンプでも、料理の幅がぐっと広がるスキレット。この機会に納得の品を手に入れて、「家宝」になるようなキャストアイアンに育てていきましょう!

 

なお、キャンプ道具全般については⇒「オートキャンプの道具選びとレンタル活用法」の記事も参照してみてください。

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