オーナメントボールの飾り方・作り方。クリスマスの装飾を楽しもう!
2017/10/27
オーナメントボールは、クリスマスの飾り付けに欠かせないアイテムのひとつです。
最近では、ツリーに吊るして飾るだけではなく、ボールだけをワンポイントで吊るしたり、お皿や棚に飾ったりするやり方も増えてきていますね。
また、手作りのオーナメントボールも盛んです。クラフト、紙、ニットなどそれぞれの手法で、かわいらいしい個性的なオーナメントボールに仕上げれば、飾り付けの主役にもなってくれます。
そんなふうに最近注目度の高いオーナメントボールについて、その由来や意味、飾り方や作り方やについて、まとめてみました。今年のクリスマスはオーナメントボール・デコにハマってみよう!
オーナメントボールの由来と海外での呼び名
オーナメントボールと呼ばれるクリスマスの丸い飾り玉。
英語では「クリスマス・ボーブル(Christmas bauble)」と呼ばれますが、発祥は16世紀のドイツです。
ドイツ語ではWeihnachtskugeln(またはWeihnachten kugel/ヴァイナハテン・クーゲル)となります。
そもそも、クリスマスツリーの習慣は16世紀のドイツで、宗教改革を期にプロテスタンの人たちによってはじまったと言われています。北欧のユール(冬至祭り)と、ドイツのアドベントの習慣が混じり合って、クリスマスツリーが生まれてきたようです。
クリスマスツリーは、もともと、モミの木にリンゴを飾り、エデンの園にあった「禁断の果実」を表したものでした。
今でもドイツのアドベントの飾りで「リンゴ」はマストアイテムで、姫リンゴがよく使われます。
この、リンゴを模したものとして16世紀後半に誕生したのがガラス細工の「クーゲル」です。
ドイツでガラス細工が発明されたのは15世紀頃で、原料の石英砂、それを溶かすための石炭や木材が豊富なチューリンゲン州を中心にガラス工芸が発展していきます。
チューリンゲン州ラウシャ村(Lauscha)に工房を構えた、吹きガラス職人ハンス・グレイナー(Hans Greiner)によって、16世紀後半に、リンゴに替わるガラス玉のクリスマス飾りクーゲルが産み出されたようです。ちなみにラウシャ村は今でもガラス職人のメッカとされ、ガラス玉のクーゲル作りが盛んです。
さて、ドイツで産み出されたクーゲルは、クリスマスツリーの習慣とともにヨーロッパ全体に広がり、19世紀末にはアメリカに輸出されるようになります。
アメリカではボーブル(bauble)と呼ばれて、もともとリンゴを模した赤いガラス玉だったクーゲルが、さまざまな色やデザインにアレンジされるようになり、今に至ります。
オーナメントボールの飾り方
現在では、欧米では、クリスマス飾りと言えばオーナメントボールがメインで、ツリーに飾るだけではなく、リースにしたり、アドベントキャンドルと組み合わせたり、単体で飾ったりとさまざまな飾り方をされるようになっています。
いろいろな飾り方をみてみましょう。
まず、道路のクリスマス飾りで、オーナメントボールがメインのもの。ロンドン、オックスフォードストリートの飾り付けです。
もちろん、ツリーにつるす飾り方もあるのですが、西洋ではオーナメントボールをメインにして、装飾することも多いようです。ケーキスタンドにのせたり、下の写真のように、リースにしたり。
ちょっとリースは日本では派手すぎな印象ですが、シンプルにお皿に盛るだけのアレンジなら、日本のご家庭でも真似できそうですよね。
よりシンプルに、ワンポイントで飾ってみるのもありです。インテリアとしてさりげなく。
あるいは、ハンガーで手作り感満載で。
アドベントキャンドルと合わせた飾り方。こういうのが本来の飾り方に近いものかもしれませんね。
オーナメントボールの作り方
さて、次にオーナメントボールを、手作りで作ってしまう方法をいくつか紹介していきます。海外の動画を紹介していますが、英語がわからなくても、つくり方は見ればよくわかりますので、ぜひチェックしてみてください。
ペーパークラフトのオーナメントボール【初級編】
紙で作るオーナメントボールです。球体を作るのは難しい?と一瞬思ってしまいますが、円形に切った紙を二つ折りにしたものを何枚も重ねていくと、簡単に玉っぽい感じが作れます。
紙通しを重ね合わせる時に、ピンポイントでのり付けして行くことで、バリエーションが作れますね。
色紙と糊さえあれば、簡単に作れますので、まずはトライしてみてください
ペーパークラフトのオーナメントボール【上級編】
梅形に切った小さなピースに、切り込みを入れて、いくつもつなぎ合わせていくことで、立体を作ります。手間はかかりますが、それなりに凝った感じのものが作れます。
下記の動画では、5角形の梅形に切るための折り方も紹介されているので、これは他でも応用ができますね! この機会に覚えておきましょう。
なお、動画内では「ランタン」として電球に被せて使用しているようですが、白熱電球などでは火災の危険があるので注意が必要です。
キルトパッチワークで作るオーナメントボール
パッチワークキルト風に仕上げるオーナメントボールの作り方です。
布どおしを実際に縫い合わせて球体を作るのはたいへんですが、この動画の方法なら簡単にできてしまいますね。発砲スチロールの球に、ハギレをドレスピンで止めていくだけです。
方法はシンプルですが、センスは要求されるやり方ですね。イメージを膨らましながら、ありもののハギレでトライしてみるのも楽しいと思います。
コツはあまり小さいものだと細かすぎて上手くいかないので、動画に出ているくらいのサイズ(ソフトボール大)ぐらいのもので作りましょう。上手くできれば、一つでも存在感のあるオーナメントになると思います。
中が空洞?!どうやって作るの?
ふくらませたゴム風船のまわりに毛糸を巻いて、水溶性ボンドで毛糸を固めて、最後に風船を抜き取ることで、中が空洞でシースルーな素敵なオーナメントボールができちゃいます。
動画で使っている糊は、タッキーグルー(TACKY GLUE)というアメリカでは超定番ののりです。日本では「木工用ボンド」を水で薄めて代用できるでしょう。
ニットのオーナメントボール
ニットのオーナメントボールは、冬らしい暖かみのあるテイストで、ほっこりする感じがたまりませんね。
難しそうですが、ニットの基本がわかる人であればトライしやすい方法に、市販のオーナメントボールにすっぽり被せてしまうやり方があります。帽子型に編み上げたピースをふたつつなぎあわせるので、比較的やりやすいと思います。下の動画を参照してください。
ところで、ニットのオーナメントといえば、北欧のニットデュオ・アルネ&カルロスが昨年2015年はブレイクしました。北欧らしいニットデザインがクリマスの雰囲気とマッチして、なんともお洒落すぎ可愛いすぎ。
球状に編み上げて、最後に中に綿をつめて丸くするやり方ですね。詳細は教則本で! 素敵なパターンをニットで描く方法がわかります。
以上、オーナメントボールの由来、飾り方、作り方をいろいろ見てきました。
世界中の工夫のある作り方や飾り方を見ていると、人間の知恵ってすごいなって思います。これも、アダムとイブが禁断の果実(=知恵の樹の果実)を食べたおかげですね^^
そんなことに思いを馳せながら、オーナメントボールでクリスマスを楽しくデコってみましょう!