チャリティーサンタは宗教無関係の参加型ボランティア。人気急騰中!?

      2016/10/21

サンタクロース

 チャリティーサンタというボランティア活動があります。クリスマスイブに、「ほんもののサンタ」を家に呼んだり、「ほんもののサンタ」になったりできるのです。ただサンタのコスプレをしてケーキを売るだけのサンタではありません。子どもたちにプレゼントを届ける「ほんもののサンタクロース」です。

 2015年のクリスマスイブには、全国で2,000人の「ほんもののサンタ」が、約5,000人の子どもたちにプレゼントを届けました。チャリティーサンタは2008年から活動をしていて、のべ1万人のサンタが1万7千人の子どもたちにプレゼントを届けています。

 サンタになって、あるいは、サンタを呼んで、世界中の子どもたちのためになるクリスマスイブを過ごしてみませんか? この記事では、支持を広げているチャリティーサンタというボランティア活動の仕組みや、参加の仕方などについて述べていきます。

チャリティーサンタで、笑顔の輪を広げよう!

チャリティーサンタの仕組み

 チャリティーサンタは、2008年に活動をスタートしたボランティ活動で、2014年からは「NPO法人チャリティーサンタ」として活動を続けています。

 特定の宗教や団体とは一切関係がなく、全国の活動に賛同する人たちの参加やサポートによって成り立っている純粋なボランティア活動です。

 ただ、ボランティアと言っても、何かの手伝いをするとかそういうことではなく、独自に「仕組み」を作ってしまっているところが、このチャリティーサンタのすごいところです。

 もともと何もないところに、「善意の輪」が生まれるような、仕掛けになっているんです。それを説明してきましょう。

 チャリティーサンタは、まず、「家にサンタを呼んで子どもにサプライズしたい!」という家庭と、「サンタさんをやってみたい」という人と、を募集します。


 家にサンタを呼びたい家庭は、子どもへのプレゼントとチャリティー金2,000円を用意します。

 クリスマスイブ当日、ボランティアのサンタたちが、サンタを希望した家庭を訪れます。やはりボランティアのサポートスタッフが、親と秘かに連絡をとりあいプレゼントを親からサンタへ引き渡します。

 そして、家庭でのクリスマスパーティやディナーのさなか、リアルサンタが家を訪問。子どもたちにサプライズを届けるわけです。「サプライズ」というよりも、こどもたちはサンタさんを信じている年頃なので、ほんもののサンタだと思うわけですよね。

 こどもたちの喜びようは、想像以上ということです。また、「サンタさんとお約束」ということで、ピーマンが食べれるようになったり、歯磨きを進んでやるようになったりする子ども続出しているようです。

 サンタに会った子どもたちの笑顔を見ると、サンタ役もかなり感動するようです。

 子どもも、親も、サンタボランティアも、みんなが笑顔になるのが、このチャリティーサンタの仕組みなのです。

 でも、このチャリティーサンタの目的は、まだまだ他にもあるんです。

家にサンタを呼べば、世界の子どもたちを支援できる

 サンタを家に呼ぶにはチャリティー金2,000円が必要ですが、サンタスタッフはボランティアですので、集まったチャリティー金は、活動運営費を引いたのち、残りはすべて、寄附や支援へと使われます。

 寄附や支援先は、被災地や海外なのですが、「困難な状況にある子どもたちを笑顔にする」というテーマに沿って選定されています。

 実は、サンタを家庭に呼ぶ家というのは、経済的に多少は余裕のある家庭がほとんどです。

 そうした家庭へと寄附を呼びかけることで、世界中の困難な状況にある子どもたちへ、「富の再分配」をおこなっている、その仕組みがチャリティーサンタなのですね。

 サンタを呼ぶ家庭にとっても、わずか2,000円で、子どもたちに「ほんもののサンタ」に会わせてあげられて、しかもその2,000円の大部分が、チャリティーとして役立つという、とても充実した有意義なサービスなのです。

 サンタに出会う子ども、サンタを呼ぶ家庭、チャリティー金で支援を受ける世界の子どもたち、そしてボランティ活動に参加する人、かかわわる人たちすべてに幸せを届けられます。ボランティア活動なのにwin-winの仕組みになっているところが、チャリティーサンタがスゴイところですね。

サンタを呼ぶには? チャリティーサンタの収益の行き先は?

 チャリティーサンタのチャリティー金の収益金は、震災で被災して困難な状況にある福島の子どもたちのと、海外の子どもたちの支援へと充てられています。

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 たとえば2014年度は、サンタ活動で集まったチャリティー金が229万円、福島への支援115万、ネパールへの支援29万円となています。残りは、活動経費となっていますが、「NPO法人チャリティーサンタ」としては、チャリティー額全額を支援に充てられることを目的としています。具体的には、「NPO法人チャリティーサンタ」として出版活動や講演活動を行い、その収益から、活動費を捻出する方向性で動いています。

 また、「ルドルフ基金」という、チャリティーサンタとは別な寄附基金も創設しています。こちらの基金は、全国の児童養護施設の子どもたち(約3万人)、長期入院の子どもたち(約2,500人)、母子家庭(79万世帯)などへ、無償でサンタプレゼントを届けたり、その他支援を行うために使われます。

 チャリティーサンタが来れない地域では、「サンタからの手紙」というチャリティー・サービスもあります。クリスマスの前に、サンタさんから手紙届きます。手紙には、サンタ用の鍵が同封されてあって、クリスマスイブには玄関先にこの鍵をつるしておいてね、とサンタさんからのお願いが書いてあります。プレゼントを枕元に置く時に、この鍵も一緒に置いておけば、お子さんには、「サンタさんが専用鍵で玄関を開けてもってきた」、とリアルにサンタの存在が伝わるしかけです。

 「サンタからの手紙」のチャリティー金も児童養護施設の子どもたちへの支援へあてられます。

 チャリティーサンタを家に呼んだり、サンタからの手紙は、例年10月末より申込み受付を開始します。年々人気が高まり、早めに閉め切られることもあるようですので、早めにチャリティーサンタ公式HPやFacebookをチェックすることをおすすめします。

チャリティーサンタで未来へつながる輪

 かかわる人すべてが幸せになれるチャリティーサンタの仕組みですが、さらに、細部までいろいろな工夫がほどこされています。

 おもしろいのは、「未来の子どもたちへの手紙」という仕掛け。チャリティーサンタが訪問した家庭には、サンタからの一通の手紙が預けられます。サンタを信じない年齢になった時に、子どもたちに読んでもらうものです。

 その手紙でチャリティーサンタのネタバレされているのですが、子どもたちはそこで、小さい時、家に来たサンタがチャリティーだったことを知ります。そして、善意の輪がつながっていくことの尊さに気づき、「自分も大人になったらチャリティーサンタに参加しよう!」と、思ってくれるわけですね。

 今だけではなく、未来へ向けて活動の主旨が自然と拡散していく仕組みです。チャリティーサンタは、こういうところでも、ただのボランティア活動の域を超えている感じがしますね。

チャリティーサンタに参加するには

 「ほんとうのサンタ」に会える子どもたちや家族の笑顔、チャリティ金が活用される被災地や海外の子どもたちの笑顔、それだけではなく、チャリティーサンタのボランティアに参加する人にも、笑顔と出会いを与えてくれます。

 例年10月下旬より「サンタになる人」を支部単位で募集します。チャリティーサンタのボランティアは、支部がある地域のみと活動が限られていますが、まずは最寄りの支部を公式HPで確認してください。最新情報は本部および各支部のFacebookページから閲覧できます。

 サンタ希望者は、11月に「サンタ講習会」を受講でき、はじめての人でも安心して、サンタの大役を勤めることができます。

 原則、サンタ役は男性が務め、女性は、サポート・サンタとして、当日のナビゲートや親御さんとの連絡とプレゼントの受け渡しなど、サンタ・サプライズを成功させるために重要な役割を果たします。

 サンタ希望の動機は何でもいいと思います。子どもが好き、ボランティアをやってみたい、チャリティで社会に恩返しをしたい、という理由はもちろん、ぶっちゃけ、クリスマスが暇、クリぼっち回避、のために参加するのもありだと思います。

 チャリティーサンタの活動を通じで、コミュニケーションの輪が広がり、新し仲間ができるなど、参加者にも笑顔を与えてくれるのが、チャリティーサンタの活動なのです。

  

   

 以上、クリスマスイブの新しい過ごし方として注目度の高い「チャリティーサンタ」についてみてきました。

 サンタを呼びたい、サンタになりたい。今年のクリスマスイブは、チャリティーサンタの活動に参加して、世界に広がる善意の輪に加わってみるのも、良いんではないでしょうか?

 なんらかのかたちでチャリティサンタにコミットすることで、ほんとうに意味のあるクリスマスになること、間違いないと思います。

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