面掛行列2018年の日程や時間やコース。鎌倉のお面のお祭り。

      2018/08/31

 面掛行列(めんかけぎょうれつ)は、古都・鎌倉の数あるお祭りのなかでも、いちばんの奇祭といわれています。

 江ノ電長谷駅に近い、鎌倉坂ノ下の御霊神社例祭のなかでおこなわれる面掛行列は、ちょっと不思議でちょっとコミカルな雰囲気のある独特の行列。

 初秋のひと時、鎌倉坂の下周辺の見どころ訪問も兼ねて、面掛行列を楽しむ散策コースをお伝えします。

独特の雰囲気をかもしだす面掛行列のお面

 面掛行列(めんかけぎょうれつ)は、毎年9月18日(2018年は平日の火曜日)に鎌倉・御霊神社で行われます。

 御霊神社は、江ノ電・長谷駅を降り、線路沿いに西へまっすぐ進み、T時路につきあったところを右に折れ、江ノ電をまたぐとすぐ鳥居があります。

 御霊神社は別名を鎌倉権五郎神社(かまくらごんごろうじんじゃ)とも言い、平安時代に鎌倉の地を治めていた鎌倉景正を祀っている神社です。

 この御霊神社の秋の例大祭では、神楽と神輿の他に、執り行われり独特の行事が、面掛行列です。

 天狗、爺、鬼、異形、鼻長、烏、翁、獅子、ひょっとこ、おかめ(妊婦)など合計10種の面をかぶったひとたちが神輿とともに行列をおこないます。

 これら独特のお面は、とても雰囲気があり、お祭り以外のときは境内の蔵にしまわれ見学料100円で見学することもできます。

面掛行列の時間はいつ?

 祭りのスケジュールは以下です。

 まず午後1時頃境内でお神楽があります。このお神楽もわかりやすくコンパクトな時間にまとまっており、飽きずに楽しめるのでおすすめです。

 午後2時30分頃から、面掛行列が神社を出発。神輿もあとに続きます。

 行列は、江ノ電の線路をまたぎ、海方面へ向かい、星の井通りを西へ進み、極楽寺切り通しの入り口の虚空蔵堂のあたりでUターンします。

 4時前頃に神社に戻り、終了となります。

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面掛行列のオカメの妊婦がいるのは何故?

 中世では、葬儀や清掃、あるいは芸能などの特定の専門職に携わっていた人たちを非人と言いました。非人は独自のネットワークと社会をもっていて、そのリーダー格が長吏頭(ちょうりがしら)と呼ばれていました。

 鎌倉時代に関東一円を束ねる長吏頭・藤原弾左衛門が極楽寺近辺に居を構えていましたが、源頼朝がその長吏頭・弾左衛門の娘を孕(はら)ませてしまったのことです。

 その詫びの印に、年に一度、鎌倉の非人たちに無礼講を許し、その時にこの行列がはじまったと言われています。

 行列のなかに妊婦のおかめが登場は、頼朝の子を懐妊した長吏頭の娘というわけです。

 おかめの妊婦のお腹に触ると、安産になるとも言われていて、行列の途中、おかめのお腹にさわってもいいことになっています。

ドラマの舞台にもなった面掛行列の通り道

 面掛行列は、星の井通りを通りますが、ついでにこのあたりの名所である「星月夜の井」「虚空蔵堂」も見学しておきましょう。

 「虚空蔵堂」は奈良時代の僧・行基(ぎょうき)が頭脳明晰になる技を会得したことにちなんで建てられたと言われいます。その技を会得した時、井戸の中で星のような光が輝いた、ということで星月夜の井が名付けられました。

 また、他の説では、極楽寺切り通し付近は昼でも薄暗く、井戸に星が映るようだとされ、「星月夜の井」となったそうです。井戸は残念ながら現在では蓋が閉じられていますが、「虚空蔵堂」は、お参りする頭がよくなるらしいので、しっかりおまいりしておきましょう。

 面掛行列の途中には、あんころ餅で有名な人気和菓子店「力餅家」もあります。

 また近辺は、小泉今日子&中井貴一が主演した2012年のドラマ「最後から二番目の恋」の舞台になったところでもあります。

 ドラマの雰囲気どおりに古民家カフェなども多いところですので、面掛行列とあわせて、ゆっくり散策してみるのもよいと思います。

 

 以上、鎌倉一の奇祭・面掛行列とその近辺散策ルートについてお伝えしました。

 2018年の面掛行列は平日ですが、この珍しいお祭りを見に行くために、わざわざ休みをとるのも、特別感があってよいものです。是非、ちょっとした異空間を感じられる祭りを楽しんでみてください。

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