岸和田だんじり祭りの屋台で楽しむ岸和田グルメとカニ祭りの由来

      2018/06/17

岸和田だんじり屋台

 荒っぽさのなかに人情味あふれる勇壮な「だんじり祭」。この祭りは、地元では「カニ祭り」とも呼ばれています。

 岸和田出身の有名人といえば、世界的なファッションデザイナーとして知られるコシノ姉妹が有名です。コシノ姉妹の母を描いた朝ドラ「カーネーション」も記憶に新しいところですが、コシノ家でも、だんじり祭りには客人を招いてカニをふるまっていたそうです。

 今回はカニをはじめとする岸和田だんじり特有のグルメや、だんじり祭りの屋台の食べ歩きなど、泉州のグルメについて迫ってみましょう。

だんじり祭りで欠かせない食べ物は?

 岸和田だんじり祭りの屋台について触れる前に、だんじり祭り期間中に、地元の人に欠かせない食事について、説明しておきましょう。

 岸和田では9月からはじまるカレンダーがあるように、だんじり=正月のような扱いです。

 ですので、正月料理ならぬ、だんじり料理が、あるわけです。

 だんじりに欠かせない家庭の料理を3つ紹介しておきます。

 まずは、冒頭でも述べたカニです。

 岸和田だんじり祭りが、別名「カニ祭り」とも言われるのは、9月〜10月にかけてが、大阪湾でとれる「ワタリガニ」の旬の時期だからです。

 ワタリガニはガザミと呼ばれる浅瀬に棲むカニで、葉っぱを横にしたような体のカニです。足の付けねと、ミソの部分をいただきます。味付けは薄口の醤油と酒でさっと炊いたもの。

 コシノ一家では、毎年、だんじり祭りの時は三姉妹が、世界中のお客さんを連れて帰郷し、「岸和田の迎賓館」とも言われているそうでうす。コシノ洋品店の2回から、世界中のVIPが、毎年ワタリガニをつつきながら、岸和田だんじりを楽しんでいるのだそうです。

 そして、だんじり祭りで、欠かせない食事が、関東炊。関東煮はおでんのことで、「かんとだき」と読みます。たんじりの期間中は、辻々から「かんとだき」の匂いが漂ってきます。

 もうひとつ欠かせないだんじりグルメが泉州名物のくるみ餅。泉州のくるみ餅は、実は胡桃は使っていません。餅を「くるむ」ということから来ているもので、大豆を原料とした餡(あん)です。仙台の「ずんだ」に近いものですね(ずんだについてはずんだシェイクと枝豆と青豆の記事も参照ください)

 くるみ餅は岸和田とおなじ泉州の堺では、枝豆を使った緑色のくるみ餡になっていて、「かん袋」や「八角堂」などが有名です。

 また、くるみ餡を氷にかけた「氷くるみ」も泉州の夏の味ですね。

岸和田だんじり祭りの屋台の歩き方

 だんじり祭りの岸和田の家庭の味、ズワイガニ、関東煮、くるみ餅は、地元の人と縁があって招待されれば嫌と言う程味わうことができます。が、観光客はなかなか触れる機会がないと思います。あくまで、地元の味ですので、観光で岸和田だんじりを訪れる場合は、ズワイガニや関東煮には、こだわらず、屋台でだんじりならではものを狙っていきましょう。

 岸和田だんじり祭りでは、探さす必要はないほど、屋台がずらーと並んでいます。

 お祭りですので、思い思いのものを楽しめば良いのですが、岸和田だんじり祭り屋台を紹介していきましょう。

ガッチョのからあげ

 まずは、岸和田をはじめ泉州の屋台名物、「がっちょの唐揚げ

 ガッチョとカタカナで書いている場合もあります。アチアチ注意!の揚げたての唐揚げはやみつきになること間違いなし! 栄養価も高いのでおすすめです。

 あ、ガッチョって何?って説明がまだでしたね。ガッチョはネズミゴチのことで、メゴチに似た魚ですが、メゴチと違いウロコがなくヌメッとした魚です。全国で捕れる魚で、高級天麩羅店ではネタのひとつなのですが、岸和田や堺など泉州地区では定番の味となっています。

 お祭りの屋台でも、ガッチョの唐揚げが並ぶくらい浸透しています。岸和田だんじり祭りに行ったらガッチョの唐揚げは欠かせません!

 通販でも買えるみたいですね。

だんじりベビーカステラ

 祭り屋台の定番にベビーカステラがあります。大阪・兵庫を中心に関西全域で盛んですね。

 それぞれご当地のベビーカステラの特色がありますが、もちろん岸和田だんじりのベビーカステラは、だんじり型。

 きちんと屋根が二重になった岸和田スタイルのだんじりのかちが、細部まで再現されています。

 ちょっとしたおみやげにもいいかもしれませんね。

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かしみん焼

 かしみん焼は、岸和田に伝わる、お好み焼とクレープの中間のようなソールフード。

 小麦粉の生地を薄く焼いた上に、鶏肉と牛脂のミンチとキャベツを乗っけて、ひっくり返してキャベツを蒸し焼きにする。カシワ肉とミンチでカシミンと名付けられています。

 はじめから具材は混ぜないので、お好み焼きよりはクレープに近い感じでしょう。

 牛脂を使うところが特徴で、鶏肉のパサパサ感が無く、こってり仕上がるのがポイント。

 さて、たまに屋台を見かけるかしみん焼ですが、岸和田だんじり当日は、日頃かしみん焼を焼いているおっちゃんは皆、だんじりに参加しているため、かしみん焼の屋台は、多くはありません。

 かしみん焼屋台をだんじり祭当日に見かけたら、即買いですね!

きゅうり一本漬け、そして水ナス

 きゅうりの一本漬けは、全国のお祭りで観られますが、特に、岸和田だんじり祭りでは、近年人気の一品になっているようでやたら目につきます。

 しかし、本来、岸和田をはじめ泉州の名産は、「水ナス」。あくが無く、甘くて生でも食べれるフルーツのようなナスで、ナス嫌いの人でもナスが好きになると言われています。

 屋台ではあまりありませんが、水ナスの漬け物は駅近やサービスエリアなどに必ず売ってますので、おみやげに必ずゲットしましょう。

泉だこ

 泉州の名物のひとつの、泉だこがあります。柔らかい身を持つ大阪湾のタコは、食材として評価が高いです。

 岸和田は漁港がありますので、新鮮な泉だこがおすすめです。

 屋台のタコ焼やさんで、泉だこにこだわって使っているところは、正直あまりないと思うのですが……、もし、泉だこ押しのタコ焼や煮タコなどあれば即買いですね。

 阪和自動車道の岸和田SAでは、泉ダコ押しでいろいろなメニューがあります。泉ダコを味わうなら、祭りの屋台よりも岸和田SAがいいかもしれませんね。

屋台のカニすくい

 これはグルメではありませんが、岸和田だんじりは別名「カニ祭り」と言われるせいなのか、なぜか屋台に、金魚すくいならぬカニすくいが登場します。

 ちなみにこれは、カニ祭りで食べられるワタリガニではありませんので、注意!

おみやげには村雨

 岸和田をはじめ泉州の伝統的な和菓子で「村雨(むらさめ)」というのがあります。

 餡と米粉を蒸した、和風カステラ的なもので、九州の「かるかん」にも近いものですが、蒸す時に生餡を使っているとのことで、かるかんよりもしっとり感、上品さがある感じです。

 こちらは屋台では売っていないですが、「だんぢり屋」「凮月堂」「竹利」などが有名店舗です。

 岸和田だんじり祭りのおみやげに村雨を予約して買っていくお客さんも多いそうです。

 

 以上、岸和田だんじり祭りの食と岸和田グルメについてみてきました。

 岸和田だんじり祭りとともに、岸和田や泉州ならでは味を楽しんでください!

 祭の本編についてはこちら→岸和田だんじり祭りの有料席と夜

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