氷川神社の十日市(とおかまち)と大湯祭の時間や見どころの詳細。

      2018/05/24

十日市と熊手

 大宮・氷川神社の十日市は、年末の盛大な市として有名です。氷川神社の大祭のひとつ大湯祭(だいとうさい)にあわせて門前で催されるのが十日市(とおかまち)です。

 十日市の最大の特徴は「熊手」。酉の市と同じように、門前には縁起物の熊手の露店が並びます。

 また、氷川神社では大湯祭の日だけにしか授与されない「福熊手」「福財布」「福種銭」などの超レアな授与品があります。露店の熊手とはまた違った趣の縁起ものです。

 この記事では、氷川神社の大湯祭・十日市を楽しみ、来年の幸運を引き寄せるための情報をお伝えしていきます。

関東氷川神社の総本社・大宮氷川神社と十日市・大湯祭の由来

 「十日市」と書いて、「とおかまち」と読みます

 大宮の年末に欠かせない風物詩で、「十日市」と言えば「熊手」です。

 関東地方では、熊手は「酉の市」が有名ですが、「酉の市」という呼び名は大鳥(おおとり)神社系列での呼び方。ここ大宮・氷川神社は大鳥神社とは関係がないため、『十日市』『大歳(おおとし)の市』と呼ばれれます。

 氷川神社は、東京近辺にはよくある神社で、都内では赤坂、白金、石神井などが有名です。また、川越の氷川神社は関東でもトップクラスの縁結びの神社です。氷川神社は旧武蔵野国(現在の埼玉・東京・神奈川)を中心に、関東地方で、なんと280社もあります。

 その総本社が、大宮の氷川神社なのです。武蔵一宮氷川神社とも呼ばれる大宮氷川神社は、2000年の歴史をもち、皇室とも縁が深い神社です。

 そんな氷川神社の、重要なお祭りのひとつが大湯祭(だいとうさい)です。

 大湯祭は17世紀から伝わる神事で、11月30日〜12月11日までの12日間にわたる長い厳粛な儀式です。大湯祭そのものは、基本的に神職にある人が神社内で行うものですので、一般の目にはあまりふれません。

 そのかわりに、大湯祭の本祭がある12月10日に門前で大規模な市が開かれます。それが「十日市」です。

大宮氷川神社(武蔵一宮氷川神社)大湯祭・十日市
【日時】十日市(とおかまち)・大湯祭(だいとうさい)本祭;2017年12月10日(日)10:00〜22:00
【アクセス】JR大宮駅東口:徒歩20分、東武野田線・大宮公園駅:徒歩15分
【車】大宮公園駐車場(有料)やその他周辺パーキングを利用。電車がおすすめ。

十日市の露店の規模は最大クラス

 十日町は、とても大きな市です。露店の数はなんと1,300店、浅草酉の市の900店をはるかに凌いでいます。

 露店は、酉の市と同じように「熊手」がメインになっています。大宮周囲の企業やお店の人たちはこぞって熊手を買い求めています。

 熊手以外に、まねき猫、だるま、神棚などのお店が軒を連ねます。

 ももちろんテキ屋系のものもの充実しています。チョコバナナからイカ焼きまで定番の食べ物やさんをはじめ、射的やお面や占い、そして江戸の伝統を感じる七味唐辛子屋、この露店を楽しむのが、十日市のポイントのひとつです。

 熊手などを購入しなくても、露店の食べ歩きだけでも充分楽しめてしまえるのは、最大規模を誇る十日市ならではですね。

 熊手はお店ごとにテイストがぜんぜん違うので、買わなくても観るだけでも楽しいです。

 ただ、決して広くない参道に屋台がひしめき合っていて、すごい人混みです。まず、熊手を持ちながらだと混雑で、屋台での買い食いすらまままならないほどのラッシュになります。ここ氷川神社の十日市は、数ある露天市のなかでも、混雑ぶりは半端ないといわれています。なので、熊手を買うのは、お参りと買い喰いを済ました後がよいかもしれませんね。

 また、氷川神社は日本一を誇る2kmの参道があり、一の鳥居はさいたま新都心駅近くにあるのですが、露店が出るのはニの鳥居〜三の鳥居の間のみになります。がんばって一の鳥居から歩く必要は、とくにありません。大宮駅東口から、まっすぐ東に進み、ニの鳥居から参道に入るコースでOKです。

 

氷川神社の授与品がおすすめ。金運が向いてくるかも!?

 さて次に、門前の十日市(とおかまち)の露天市ではなく、大湯祭が執り行われている氷川神社内でゲットできるレア・アイテムについてご紹介しましょう。

 これは1年でも大湯祭の本祭である12月10日のみ、授与されているレアなアイテムです。この授与品を目当てに十日市というか、大湯祭を訪れる人も少なくありません。

 大湯祭限定の授与品は次の4アイテムです。

氷川神社大湯祭限定の授与品

・福熊手
・福財布(富久財布)
・福種銭
・福神札(エビス様・大黒様)

 

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福熊手

 縁日で売られている熊手が「縁起物」だとすれば、これらの授与品は、「お守り」に近いものですね。

 福熊手は稲穂と米俵があしらわれたシンプルなもの。屋台の縁起もの熊手とは、また違った風情があるものです。大は3,000円、小は1,500円です。

福財布

 福財布は黄色い布の袋状のもので「富久財布」と書かれています。裏には大黒様の絵が。

 福財布といえば京都・御金神社(みかねじんじゃ)のものが有名ですが、ほぼ同じものですね。

 財布といってもチャックなどがついているわけではないのでお金を入れてもちはこぶわけにはいきません。ここに、宝くじや通帳や新札などを入れて、どこかに大事にしまっておくのが使い方です。とくに、宝くじでは、実際にの福財布に入れておいて当たった人がいるそうです。こちらは600円です。

福種銭

 福種銭(ふくたねせん)は、とても縁起のいい「資金」です。島根県・美保神社の福種銭が有名で、恵比寿さま系の神社では授与しているところが多いですね。

 でも「資金」といっても、福種銭の中身は5円玉や10円玉。これが100円とかで売っているのですが、5円や10円を「資金」にしようとしても何もできません。まぁ、事実上ただのお守りですよね。

 ところが、ここ大宮氷川神社の福種銭は、きちんと「資金」になります。納めた額の半分が、福種銭として授与されるというシステムなのです。

 つまり、1,000円納めたら500円が福種銭として、一万円収めれば5千円が福種銭としてバックされる仕組みです。これなら、福種銭を元手にして、何か新しいことがはじめられますね!

 エビスさまパワーを信じている人は、ぜひ、福種銭で思い切り縁起をかついでみましょう!

氷川神社のシークレット神事・大湯祭にふれてみる

 さて、大湯祭そのものは、神社内の神事を中心としたお祭りで、公開されていない部分がほとんどです。ですので、われわれ一般庶民は、12月10日の十日市を楽しみましょう、ということになっているわけです。

 ただ、大湯祭を垣間見て、その後利益にあずかる方法もあります。

 それは11月30日〜12月9日の大湯祭の前斎(ぜんさい)期間中の夜に氷川神社を訪ねることです。

 前斎の期間中、夜の境内にはかがり火がたかれます。点灯は午後7時半。境内に太鼓の音が鳴り響き、本殿から神主さんが来て、火打ち石でかがり火にをともしていきます。(火打ち石はパフォーマンスで、実際はマッチかライターで点けているようです。)

 このかがり火にあたると、無病息災と火防の後利益にあずかることができます

 その後8時になると白装束に身を包んだ神主さんが提灯をもって行列をなし、楼門から拝殿へと向かいます。本殿の前で、神主も見学者も並んで頭を下げている本殿の扉が開きます。そこへお供えものを次々と備えていき、最後にお酒が振舞われます。

 氷川神社には、本殿の他にも、多くの神社が併設されています。門客人神社、御嶽神社、稲荷神社、宗像神社、松尾神社、天津神社、これらすべてに、神主さんは行列をなして周り、お供えものをしていきます。

 以上が大湯祭の前斎の流れです。幻想的なかがりびと神主さんたちの夜中の行列、本殿のご開帳など、体験してみるのもありだと思います。

 さて、大湯祭の本祭はといえば、こちらは、よりシークレットに行われるので、一般者は観ることができません。

 本祭では、「百味膳」(ひゃくみぜん) 百取膳(ももとりぜん)と呼ばれる特別な料理(=神饌(しんせん))をお供えするのがメインのようです。が、このお供えにかかわる人はもちろん、料理を作る人も、前祭の10日間の間、毎晩神事に参加して身を清めるそうです。それだけ、気合の入ったお供えということですね。

 本祭で備えられる「百味膳」には、クルミ、ショウガ、干し柿、タコ、スルメ、トサカノリ、長芋、鰹節、栗、キジ、シオカツオ、子フナ、コイ、干しアワビ、などが食材として使われています。

 かつては、すべて神社の敷地内や近隣で調達できたものらしいのですが、今では全国から取り寄せるとのこと。いずれにせよ「百味膳」は、文化的に貴重なもので、歴史や民俗学の研究対象になっているようです。

 

 

 以上、大宮・氷川神社の大湯祭と十日市についてでした。

 地元の人は、欠かすことなく出かける十日市ですが、関東でも屈指のパワースポットである大宮氷川神社の後利益にあずかろうと地元以外からも多くの人が集まります。年末の慌ただしい時期ですが、来年の福を引き寄せるためにも、ぜひ十日市と大湯祭に足を運んでみてください。

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