飯坂けんか祭り2018年。宮入の日程や屋台ぶつけの時間はいつ?
2018/08/31
飯坂けんかまつりは、神社の境内で担ぎ屋台を激しくぶつけ合う「けんか祭り」です。神輿や山車を激しくぶつけ合う「けんか祭り」は、全国にいくつもありますが、「飯坂けんかまつり」は、岸和田の「だんじり」、角館の「飾山ばやし」に並ぶ三大けんか祭りのひとつとも言われています。
けんか祭りは、他にも、新居浜太鼓祭、トンテントン祭り、灘のけんか祭りなど全国にいろいろありますが、エネルギッシュで見応えのある祭りとして定評のある「飯坂けんか祭り」の見どころや日程についてガイドしていきます。
飯坂けんかまつりの日程と見どころは?
飯坂(いいざか)けんかまつり、は福島市飯坂町にある飯坂八幡神社の例大祭のことです。2017年は10月5日(金)〜10月7日(日)の3日間おこなわれます。
祭りの3日間の間、太鼓囃子が町内に響き、町内6地区の神輿と飾り屋台が辻々を練り歩きます。
なかでも2日目の10月8日(土)におこなわれる「宮入」が、このまつり最大のみどころで「けんか祭り」と呼ばれるシーンが繰り広げられます。
宮入では、祭り囃子を奏でる太鼓を載せた担ぎ屋台をひきつれて、神輿が神社に戻ってきます。神社が神輿に戻ってしまうと、お祭りが終ってしまうため、盛り上がった若者たちが、屋台をぶつけあって、神輿を神社に戻させないようにした…それが屋台ぶつけのはじまりと言われています。しかし、今では神社の境内で、太鼓屋台どうしが激しくぶつかり合う祭りになっています。
担ぎ屋台は重さ約1tで担ぎ棒の長さは7m、屋台の中には大太鼓1台と小太鼓2台が打ち手とともに載せられています。これを、約90名の男とたちが担ぎ、対戦相手の屋台とはげしくぶつかりあったっり、ゆさぶりをかけたり、相手の屋台の下に潜り込んで屋台を押し上げたりします。
それでも、屋台の中の太鼓を叩き続けるのですが、太鼓が叩けなくなったり、屋台をかつぐ棒が折れてしまったり、提灯の灯が消えてしあうと「勝負あり」ということになります
こうしたぶつかり合いが八幡神社境内の2カ所で繰り広げられ、上町・梍花(さいはな)・立綱・若錦・横町・滝乃川の6地区の屋台が心意気をぶつけ合ます。なかでも梍花が見せ方が上手いと評判が良いようです。
町によって、担ぎ手の人数が違う場合もあるので、力で押す技だけでなく、人数が少ない町は「いなし」「のど輪」「揺さぶり」などの技を使ってくるところも、見どころのポイントになっています。
飯坂けんかまつり鑑賞のプランは
けんか祭りハイライトは夜7時から開始
では、このダイナミックでエキサイティングな「飯坂けんかまつり」の観覧プランを紹介しましょう。
JR福島駅から福島交通飯坂で20分ほどで終点の飯坂温泉に着きます。温泉街としても有名で松尾芭蕉が旅の途中でたちよったこともあり、奥州三名湯のひとつとも言われています。
けんか祭りのハイライトである宮入は午後7時頃からはじまりますので、観覧するには一泊することが必要ですね。
温泉町ですので趣向をこらした旅館がたくさんありますので、宿をとって祭りをゆっくり楽しみましょう。
境内で場所取りはできる?
さて、ハイライトの宮入での屋台の競り合いを観覧するポイントです。
境内はふつうの広さで、出店も並んでいて、そこで二組の屋台の競り合いが繰り広げられます。当然、身動きができないほどの人で埋まります。場所取りをして観るという雰囲気でもなく、ひしめき合いながら立ち見をするような感じです。が、対戦は何度も行われますので、見損なうことはないと思います。また、対戦のすぐ近くでは、巻き込まれてケガをする可能性もありますので注意が必要です。
最近は境内に入りきれない人のためにプロジェクターで対戦を中継しているようですが、せっかくですのでナマで観たいですよね。なので、対戦がはじまる1時間くらい前には境内に入り、出店を楽しみながら、対戦時間を待つような流れが良いでしょう。
対戦がはじまると、すぐ近くで白熱した雰囲気がビシビシと伝わってきて、エキサイトできること間違いありません。
太鼓屋台の屋根にも注目
祭りの魅力は、宮入の屋台の競り合いだけではありません。
まず、評判が高いのが太鼓囃子。京都・祇園祭りの流れをくむ太鼓囃子でさまざまなバリエーションがあります。祭りの期間中は、いろいろなところで耳にすることができます。
また、太鼓屋台の屋根に描かれた絵も、町ごとに特徴があり、見比べてみるのもおおしろいポイントになるでしょう。
まつりと合わせて楽しむプラン
飯坂けんかまつりはハイライトが夜なので、観覧には一泊することが必要です。
せっかく飯坂温泉に泊まるのであれば、お祭り以外にも楽しむべきポイントも紹介しておきます。
飯坂温泉
宿にももちろん温泉がありますが、町内に9つの共同温泉があります。なかでも「鯖湖湯」は芭蕉が入ったともされる有名な湯です。
地元の人たちが日常使いで利用するこの温泉、温度が48度ととても熱いのですが、地元の人はへっちゃら。熱いお湯好きな人にはたまらない温泉です。
また町内には無料の足湯もありますので、まったりと楽しめます。
フルーツラインで果物狩り
飯坂温泉近くの吾妻連峰のふもとの県道5号線。約15kmにわたり果樹園や直売場、観光農園などがならんでりる通称「フルーツライン」とよばれています。
飯坂けんか祭り開催期間は、ぶどうとなしのシーズンです。収穫体験はもちろん、果樹のオーナー制なども充実しているのでので、是非、フルーツラインまで足を伸ばして、果物狩りを楽しみましょう。
以上、飯坂けんかまつりの鑑賞ポイントや、併せて楽しむ観光プランについてご紹介しました。
飯坂けんかまつりは、震災の年も中止することなく続けられている、町の人たちの元気の源となっているまつりです。
エキサイティングなまつりを間近でみて、パワーを充填できると思いますので、是非、足を運んでみてください。