二本松提灯祭り2017年の日程と時間。駐車場の地図と見どころは?
2017/09/02
二本松の提灯祭りは、日本の三大提灯(ちょうちん)まつりとして有名ですが、ダンサブルで思わず誰もが踊り出したくなる太鼓囃子が魅力の祭りとしても、ファンの多いお祭りです。
福島県二本松市で300年あまりの伝統を誇る二本松神社の例大祭。江戸時代の寛永20年に新しく二本松城主となった丹羽光重が、領民の楽しみのためにはじめたまつりと言われています。
オレンジにほんわり光る提灯にかざられた太鼓台(山車)が動く様子は、まるで生き物のよう。幻想的にも見える提灯屋台は、是非一度この目でみておきたいですね。
提灯だけではなく太鼓囃子のリズムに酔いしれたい二本松ちょうちん祭り
二本松の提灯祭りは、毎年、10月の4、5、6日の3日間おこなわれます。2016年は火水木の平日にあたっています。
平日ですが、もちろん、二本松の町では、仕事よりも祭り中心となる3日間です。地元の若い世代にもしっかりと支持され、伝統が自然に受け継がれていることもあり、観光客向けというか、あくまで地域に根ざした祭りとしても評判が良いのが、この二本松の提灯祭りです。
では、まず、二本松の祭りの特徴について、みていきましょう。
若連が曳く太鼓台の特徴
二本松の提灯祭りは若連(わかれん)と呼ばれる高校生〜35歳までの青年が、祭りを動かしています。市内に7つの若連がありそれぞれ一台ずつ太鼓台(山車)を曳き回します。
漆塗りと金箔で飾られた重厚な雰囲気の見事な山車です。大き目の車輪も昔の牛車のような感じで、歴史を感じさせるものです。山車のなかには大太鼓1台と締太鼓3台が備え付けられて、他にも笛、鉦(かね)の囃子隊が乗り込み、バリエーション豊富な囃子を奏でます。
祭りの3日間、日中も夜も太鼓台は町中を曳き回されています。
日本全国の多くの山車がそうであるように、二本松の太鼓台も、曲がるためのハンドルはついていません。ハンドルなしで、重たい山車をどうやって方向転換させるか? それが山車曳きの見どころのひとつになっています。二本松の太鼓台の方向転換は、各車輪についた車輪の担当が、それぞれの車輪回転を調整しながら回転させる独特な方法をとっています。
太鼓囃子で若い娘も踊りまくり
二本松の太鼓台は夜の提灯ばかりに注目がいきますが、実は、最大の魅力と特徴は、その太鼓囃子にあります。
囃子は、太鼓台の動きにあわせて曲が変わります。市内7つの若連ごとにレパートリがいろいろあります。
とくに「しゃんぎり」「しゃぎり」とよばれるアップテンポの曲は、曲がり角や昇り坂下り坂など、太鼓台の運行が難しい場面に演奏され、雰囲気が盛り上がります。
しゃんぎりは、7つの町内すべてに共通している曲ですが、町内ごとに微妙にノリが違っていて、そうした部分も音楽的にとても奥が深く楽しめる要素になっています。
二本松の太鼓囃子は、小太鼓はすべて小学校〜中三までの「小若」たちが叩き、大太鼓や笛は若連が担当する伝統を脈々と受け継いでいます。小学生の頃から「しゃんぎり」のビートに慣れ親しむことで、伝統のリズムを守ってきているのです。
とにかくノリが良い二本松の太鼓囃子。地元の女子などは、太鼓台の後ろについてフェスじゃないかってくらい踊りまくっています。若い子たちにもカッコイイと受け入れられる祭り囃子は、そうそうあるものじゃないですよね。
スギナリ
さて、二本松の太鼓台は、夕方になると300個あまりの提灯を取り付け、二本松神社からかがり火を移し付け、オレンジに光る太鼓台に変身します。
竹の竿の先にアンテナのように8つの提灯をつるした「スギナリ」を含む全高さは11m。スギナリの先の8つの提灯が空に浮かんだ天使の輪のようで、とても可愛らしくも見えます。
電線のあるところでは、このスギナリを巧みに上下させ、太鼓台は進んでいきます。それがまた、まるで太鼓台が生き物であるかのような動きなので、とても面白いですね。夜の曳き回しでは、このスギナリ・ワークも見どころのひとつになってきます。
二本松ちょうちん祭りのお勧めプラン
二本松提灯祭り、10月4日、5日、6日の3日間のうち、いつ行くのがよいでしょうか?
太鼓台は7つの町にあり、それぞれの町でバラバラにひ曳いたり、太鼓台が何台か集まって曳かれるパターンがあります。
7つの太鼓台が夜に集合するのは1日目の宵宮だけです。
ですので、鑑賞プランとしては、10月4日に一泊して、4日の夜の7町合同曳き回しを見逃さないことです。翌日の5日も朝からたっぷり祭りが楽しめます。
10月4日宵祭りのスケジュール
二本松ちょうちん祭り最大の見どころである1日目(10月4日)の宵祭りの詳細をみてみましょう
まず、日中は各町内でそれぞれ太鼓台が曳き回されます。
夜には7町すべての太鼓台が勢揃いして、合同で曳き回されます。一台の太鼓台に300以上の提灯がついていますので、2000個以上の赤い提灯が列になって動き回る様子は圧巻です。
宵祭りの7町合同曳き回しのスケジュールは次のようになっています。
17:00前 亀谷ロータリーに7町の太鼓台が集結!
17:00 二本松神社で御神火祭り。
17:30頃 神社から松明で運ばれた御神火が、提灯に一斉点火! 実は各町が点火完了のスピードを競い合っています。
18:00頃 ロータリー出発。7町が連なって夜の曳き回しが開始されます。
19:30頃 竹田坂…見せ場のひとつである長い坂を連なって登ります。太鼓囃子は「しゃんぎり」を奏で、盛り上がります。
21:00頃 二本松神社前に集合します
23:30頃 駅前に到着し、宵宮終了
二本松ちょうちん祭りに駐車場はある?
このように宵祭りでは、夜遅くまでたっぷりと長距離を練り歩きます。
沿道には家やお店も提灯を掲げ、出店やふるまい酒などもあり、町中がお祭りムードに包まれます。
なので、あくまでゆっくり歩きながら楽しむのがこの祭りの魅力ですが、駐車場も準備されています。
駐車場は、市役所、文化センター、二本松南小学校グラウンドが3日間利用できます。また、4日5日限定では二本松北小学校正面駐車場、6日限定で男女共生センター駐車場が一般開放されます。
10月5日本祭り10月6日後祭りのスケジュール
10月5日は、宵祭りに引き続いて、日中7町合同で曳き回しが行われます。
日中の太鼓台は、美しい天幕で飾られ、漆と金箔の重厚感がなんとも言えず、見応えがあるものです。夜とは違った一面を見せてくれます。
この日は、二本松神社で太鼓台の宮入や、神輿渡御も行われます。夜は、ばらばらに各町で太鼓台が曳かれます。
10月6日には後祭りと言われ、3町と4町に別れ、合同で夜の曳き回しが行われます。
以上、二本松提灯祭りについて、詳細をお伝えしました。
全国の山車を曳く祭りのなかには、喧嘩に発展するなど荒々しいものもいありますが、この、二本松提灯祭りは、喧嘩はありません。二本松提灯祭りは、とても品格のある祭りなので、観ていて清々しい祭りです。
是非、美しい提灯と、聴き応えのある太鼓囃子を体験してみてください!