ドライブレコーダー(ドラレコ)の画質や画角などスペックの基準は?
2018/04/11
ドライブレコーダーの性能は日進月歩で、選ぶ時にスペックをどう見たらよいか?ちょっと悩みますよね。
画像解像度のフルHDや画素数、カメラの画角、フレームレートなどの基本スペックに加えて、安全運転支援システムや動体感知機能など、どんどん機能が豊富になりチェック項目が増えてきています。
逆に機能が豊富過ぎて、「選ぶほんとうのポイントがわからない」という状態になっている人も多いでしょう。
この記事では、ドラレコ選ぶ時に、これだけはチェックしておけば最低限大丈夫、というポイントを探ってみました。
ドラレコに必要な最低限の機能は何?
ドラレコの最大の趣旨は「第二の保険」だということ
ドライブレコーダーは、万が一の事故の時、事故の状況を正確に記録してくれるものです。
ドラレコの映像は、重大な事故の場合なら警察や裁判での証拠となることもありますし、車どうしの物損事故では保険会社が「過失割合」を決めるのに活用されます。
ドラレコは「第二の保険」と言われるほどで、自動車保険をより適正に運用するためのアイテムだと言えます。
また、ドラレコは事故の時の「証拠映像」を残すだけではなく、ドラレコを搭載することで、安全運転をせざるえなくなる、という効果も期待できます。ドラレコを付けている本人が無謀運転をしていたら、ドラレコで墓穴をほりかねませんからね。
ドラレコの多機能化って必要なの?
さて、ほんらいは事故に備えるのがドラレコの役割ですが、最近は、ドラレコの多機能化が進んでいます。
たとえば、ドライブの風景を記録するビデオカメラとしても使えることをアピールした商品も人気があります。
また、センターラインオーバーの警告など安全運転支援機能が付いたものも続々リリースされています。
ほかにもGPS機能が共通なことから、カーナビやオービスレーダーと一体化したものもあります。
たしかに、ドラレコは高性能のデジタルデバイスですので、事故の証拠映像を残すためだけでは、ドラレコの性能はもったいなく、せっかくなら色々な機能を付けたくなる気持ちもわかります。趣味的をかねてドラレコのいろんな機能を楽しむのは、それはそれでありだと思います。
しかし、ドラレコはあくまで保険をサポートするのがほんらいの目的ですので、「事故映像の記録」という機能にまとをしぼったシンプルなものが、結局は使いやすいという意見が多いようです。
そこで、ドラレコにとって最低限必要なスペックは何? という観点からドラレコ選びのポイントを見ていきましょう。
ドラレコ選びで最低限チェックするべき3つのポイント
画質、フレーム数、画角の3つをチェックじゃな
予算に限りがある場合は、次に述べる3つのスペックについて、条件を満たしているかチェックしてみましょう。この条件をみたせば、安価なドラレコでも最低限の働きはしてくれます。
最低限のスペック条件を満たすものであれば、中国製の1万円弱の製品でもじゅうぶんなのですが、少し品質の面で不安がありますよね。
しかし、一流メーカーのものは数万円もする高級機種が多く、やたら(必要以上に?)多機能化が進んでいるようにも思えます。
なので、たとえば1流メーカーの型落ちなどで、1万円を切るようなものを狙うのが、お得でかつ安心な買い物だと思います。
そんな場合も、次に述べるスペックをチェックしていけば、必要最小限スペックのドラレコを、安くゲットできるでしょう。
・画質
・フレームレートおよびLED信号対策
・画角
この3つのスペックが、事故映像を記録する場合の、重要なポイントとなります。まずは、この3点にこだわって選ぶ条件をチェックしてみましょう。
【画質】ドラレコの画像解像度は? ナンバーが読み取れなくても大丈夫?
ドラレコの画質には、主に
・VGA画質
・HD画像
・フルHD画像(FHD)
の3種類があります。
ドラレコの記録では、「ナンバーが読み取れるかどうか?」が大きな基準のひとつになりますが、確実にナンバーを読むならフルHDがおすすめです。フルHDは、画素数でいえばだいたい200万画素以上になります。
もっとも安いのは、VGA画質で、画素数は30万画素程度で、これだとナンバーは読み取れません。
HD画像(92万画〜130万画素クラス)だと、真後ろに止まった時はナンバーが読み取れますが、少し離れていたり、動いている時は微妙な感じです。
この画素数によって、価格が大きく変わってきます。5千円クラスのものは、VGA画質またはHD画像ですが、最近は中国産でFHDで1万円前後のものも出てきています。
ナンバーを確実に読みたいなら、1万円以上クラスのフルHDで200万画素以上が必要ですが、ナンバーにこだわらなければ、VGA画質やHD画質で、掘り出し物がみつかる可能性が高いです。
ナンバーを読む必要はある?
ところで、ドラレコでナンバーを読み取れる必要が、どれくらいあるか?についてちょっと考えてみましょう。
ドラレコが最も効果を発揮するのは、信号無視やセンターラインオーバーの事故で、相手が事実と違う主張をしていて「過失割合」でモメるようなケースです。
このような場合は、実は、事故の相手がはっきりしているので、いまさらナンバーは必要ありません。つまりナンバーが読み取れないドラレコでも、じゅうぶんに役割を果たすのです。
もちろん、あて逃げなどのことを考えればナンバーが読めるにこしたことはありません。ですが、あて逃げの疑いがある車を警察に伝えても、捜査までしてくれるかどうか?は実は微妙な部分です。
あて逃げ対策としてドラレコの効果は100%ではないので、あて逃げは保険で対応すると割り切って、画素数の低い安めのドラレコという選択肢も、あるわけですね。(このてんについては→ドラレコのリアや駐車監視の必要性は?の記事も参照ください)
【フレームレート】フレーム数とLED信号対策
ドラレコをはじめ、ビデオ画像というといのは、パラパラ漫画のように、細かくコマ撮り撮影をしています。この細かさを表すのがフレーム数(フレームレート)です。1秒間に何コマ撮影しているか?を表す単位=fpsが使われます。
フレームレートが低いものだと、15fps、10fps、つまり1秒間に10コマ〜15コマになります。10fpsのものなら、0.1秒ごとに一枚撮影しているわけですね。
これだけ細ければ充分では?とも思いますが、時速50kmで走行している場合を考えてみましょう。時速50kmは秒速約13.9mです。もし10fpsのフレームレートであれば、車が1.39m進むごとに1枚の撮影、というふうになります。衝突の瞬間などを記録することを思うと、これでは少し荒すぎる、ということがわかると思います。
事故の瞬間を逃さないためには30fps以上のものにしましょう。
画質を上げるためにフレームレートを犠牲にしているものもあるようですが、画質よりもフレームレートを優先するべきです。
たとえば、画質が300画素のフルHDで15fps画質のものよりは、120画素のHDでフレームレートが30fps以上あるものの方が、事故証拠を残すという意味では、実用性が高いです。
フレームレートとLED信号問題
またフレームレートで注意しなければなないのが「LED信号機が映らない」という問題です。
LED信号は細かく点滅していますが、フレームレートの周期とLEDの点滅周期が重なると、信号がまったく撮影されないことがあるのです。
「交差点の事故で信号がどうだったか?」という情報はドラレコの記録では最も大事です。信号が映らない可能性があるなら、ドラレコとして意味がない、と言ってもよいでしょう。
対策としては、東日本では30fpsのもの、西日本では25fpsのものを使えば、信号の周期とずれて、問題が無くなります。
LED信号機対策として、東日本西日本共通で、LED周期と重ならないように27.5fpsなどのようにフレームレートを調整していものがあります。あるいは、30fpsと25fpsを切り替えて使うようになっているものもあります。
いずれにせよ、LED信号の対策がなされているかどうか?、必ず確認するようにしましょう。LED信号の対策についてHP上のスペックに記載が無いドラレコも多いので、メーカーに問い合わせをして確認することをおすすめします。
【画角】カメラの画角(視野角)
ドライブレコーダーのカメラが、どれくらいの幅まで映し出すか?を示すのが画角(視野角)です。
ドラレコの場合は、製品によって、水平方向の画角が80度〜140度と、スペックにかなり差があります。
結論から言えば、画角は、できるだけ広いものを選ぶべきです。なぜなら、人間の視野角が、案外広いからなんですね。
人間の視野角は両目で120度あります。これは、正面を見ている時でも目の端っこのほうは、目に入っている状態です。
正面を向いたままでも、目を動かせば、真横(180度)よりちょっと後ろの200度まで見えると言われています。
ところで、車を運転する時に「常に視野を広くとることが大事」と教習所で習ったことを思い出してください。運転中は前方を見ながら、目をこまめに動かして、広範囲を常に見るようにしましょう、と習っているはずです。
これはなぜかといえば、視野角200度の範囲のどこに危険が潜んでいるかわからないからです。つまり、事故の危険性が視野角200度の範囲には、常にあるということです。
ですので、ドラレコの最大の目的は、事故の瞬間を捉えることですので、視覚やはじゅうぶんに広いにこしたことはないわけです。ドラレコの画角は最低でも100度以上のもの、できれば140度のものを選びましょう。
・画質…ナンバーがほぼ確実に読み取れるのは200万画素以上のフルHD以上のもの。しかし、あて逃げ対策以外ではナンバー読み取りは不要なので、ドラレコの目的を「保険の過失割合」に絞るなら、30万画素・VGA画質でも可
・フレームレートおよびLED信号対策…フレームレートは30fps以上を。27.5fpsなどLED信号対策済みや、フレームレート切り替え可能なものを。
・画角…最低でも100度。できれば140度以上。85度など画角が狭すぎるものあるので注意
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ドラレコ選びで一応チェックしておくポイント
ドラレコを「保険の過失割合を適正に判断するための道具」として考えた場合は、前項でのべた3つのポイントにこだわって選んでいけば、ほぼ問題なく目的を果たしてくれるはずです。
他にも、必要な機能がいくつか、あるのですが、今のほとんどのドラレコには、基本スペックとして備わっつているので、製品ごとで差がありません。
念のためチェックしておくべきポイントは以下です。
・音声録音…事故証拠のためにウィンカー音やクラクション音を録音しておくことは、とても重要です。プライバーシーの点からオフに設定できる機種もありますが、オフにしておくとドラレコの意味が半減してしまうので注意。
・Gセンサー…加速度センサーとも言われる。車に衝撃がかかった時に、上書きを防止し確実に録画を残してくれる機能。
・常時録画…以前はバッテリーやメモリ節約のために衝撃時のみ作動するタイプがあったが、現在は全て常時録画になっている。
・記録メディア…SDカードまたはマイクロSD。対応容量は16G〜128Gまでさまざまだが、ドラレコではどんどん上書きしていくので少なめの容量でも問題なし。
・GPS…走行速度を割り出すためにもGPSが使われている。位置情報を提供してくれるものもあるが、速度記録以外は必要なし。
・シガー電源…ほとんどの機種はシガー電源が標準でついているので、配線をはわすだけなので、取り付けは自分でできます。
ドラレコ選びで、あっても無くてもどちらでもよい機能
さて、これまで最小限必要なドラレコ機能、という観点からチェックポイントを見てきましたが、それ以外の機能を次にみていきましょう。
下記にあげる機能は、あれば便利ですので、予算などに余裕があればチョイスしてもオッケーです。
とくに駐車監視機能は、ぜひほしいところですが、効果が100%ではないところは、ふまえておきましょう。
・動体検知機能…近くで動く物体を捉える機能で、駐車中の防犯対策用です。ただし動体検知機能でカメラが作動しても、イタズラや窃盗現場をカメラが確実に捉えるとは限りません。
・バックアップ電源…事故の衝撃などでドラレコの電源が抜けてしまった場合でも撮影を続ける機能。あればベターだが、通常は、電源が落ちる直前までの映像が残っていれば証拠としては充分に使えるはず。
・リアカメラ・全方位カメラ…駐車中のあて逃げ対策などにあればベターだが、必ずしも加害者を特定できるわけではないので、費用対効果は各自の判断で(→「ドラレコのリアや駐車監視の必要性は?」の記事も参照してください)。
・Wifi…データーをスマホなどでやり取りするための機能。機種によっては、スマホを接続しないとドラレコの設定ができないものもあるので、使い勝手の好みがある人は仕様をよくチェックしておきましょう。
・安全運転支援機能…車間距離やセンターラインオーバーを警告してくれる機能が。車体本体の純正の機能やナビでも同様の機能があり、自動運転技術の開発とともに常に進化している部分です。ただし、ほんらいはこうした機能に頼らず、ドライバーが自らが気を付けるべきものだということを忘れずに。
・オービスレーダー探知/カーナビ機能…GPSが共通して使えるため、レーダー探知やカーナビと一体化させた製品も。しかし、ベターな取り付け場所が異なるので別々になっていた方が良い。一体型はあまり意味が無い。
以上、ドラレコ選びの基準となるポイントについてみてきました。
ドラレコが最も活躍するのは、保険の過失割合を決める時です。その目的にしぼりこめば、上記にあげた最低限必要な3つのポイントを満たしていれば、価格が安いものでも大丈夫です。
ドラレコの性能は、日進月歩でスペックも日々変わっていくので、あまり高価なものを買っても数年で時代遅れになる可能性もあります。そのへんをふまえて、納得のいくドラレコ選びをしてください。
それでは、今日も安全運転で!