みつ豆の豆=赤えんどう豆が主役の「豆かん」がおすすめな理由。

      2017/08/12

豆かん

 「みつ豆」や「あんみつ」に入っている茶色っぽい丸い豆って、ちょっとパサパサしていて、「何でコレ入っているんだろう?」と子供の頃は違和感を感じていませんでしたか?

 実は、わたしもそうだったのですが、みつ豆の豆をメインにした「豆かんを食べてからというもの、みつ豆の豆、つまり「赤えんどう豆」の魅力がわかってきました。

 豆かんは、「赤えんどう豆+寒天+黒蜜」だけの、シンプルだが、味わい深い、大人のスイーツです。

 この記事では、赤えんどう豆の詳細についてと、人気上昇中の「豆かん」の栄養素やカロリーについても見ていきたいと思います。

みつ豆の豆(赤えんどう豆)を語るには、まず「豆かん」を食べるべき!

素材の味を引き出すシンプルスイーツだからこそわかる赤えんどう豆の味

 わたしの子供の頃は、まだお中元が大量に家に届くような時代で、お中元の定番のなかに、みつ豆の缶詰めセットがありました。

 「夏休みの宿題をここまでやったら、みつ豆を食べるぞ!」などと決めていたので、みつ豆には「自分へのご褒美」として、けっこうお世話になっていた思い出があります。

 そんなみつ豆ですが、疑問だったのは、あの茶色っぽい豆。

 「蜜豆」ではなく、豆が三つ入っているから「みつ豆」だと勘違いしていた私は、豆の数が三つ以上入っていることにも不思議だったのですが、なぜ、おやつである寒天やフルーツに混じって、パサパサした甘くもない野菜の豆が入っているのか、どうもしっくりきませんでした。

 ところが、大人になり、「豆かん」という、みつ豆の豆と寒天だけのスイーツがあることを知り、ネットで注文。みつ豆の豆の存在意義が、はじめてわかりました。

▲みつ豆の豆が主役の「豆かん」。

 「みつ豆の豆」って何で入っているの?って思っている方は、まずは、豆かんを食べてみることをおすすめします

 「豆かん」は、赤エンドウ+寒天+黒蜜だけという、素材の味がもろに出るシンプルなスイーツです。寒天ももちろん大事ですが、なにより豆の味が勝負!で。ですから、豆かんの豆は、赤エンドウ豆の品質や炊き方には特にこだわっているため、本来の赤エンドウ豆の味わいが、よくわかる、というわけです。

▲大人になってはじめてわかる? 赤エンドウ豆の魅力

豆かんを食べるには

 美味しい「豆かん」を食べるには、有名甘味どころに行く、ネットで注文する、自作する、の3パターンがあります。

豆かんの有名店は?

 まず、東京に出る機会があれば都内の名店と言われる甘み処に、ぜひ足を運びたいものです。

浅草 梅むら
浅草 梅園
神楽坂 紀の善
門前仲町 いり江
東銀座 木挽町よしや

 ・・・グルメ漫画「孤独のグルメ」に登場して人気爆発中の「梅むら」はじめ、どの有名店では、わざわざ豆かんを食べるために列ができるほどですが、それだけのことはあります。

豆かんをネットでポチる

 豆かんは、ネットでも購入できます。生菓子ですので、ネット流通はそんなんに多くないのですが、わたしのお気に入りは、亀戸:船橋屋さんのもの。

 こちらの寒天は、天草(てんぐさ)を直接煮出して作る寒天(つまり「ところてん」)タイプなので、寒天はコリコリしていてそこは少し好みの分かれるところかもしれません。いずれにせよ、豆の味と全体のバランスは良い感じ。子供の頃に食べたみつ豆の赤エンドウとは、ぜんぜん印象が違いますので、赤エンドウ豆に開眼できると思います。

豆かんを自作するなら

 乾物の赤エンドウ豆を自分で炊いたり、赤エンドウの煮豆を買ったりして、棒寒天から作る自作の豆かんを作ったりするのもありです。

 乾燥の赤えんどう豆は、一晩、塩水で戻した後、アクぬきのため一度茹で、水を替えてから弱火でコトコト煮れば完成です。戻すときに重曹を加えたり、吹きこぼして差水を加えたりと、いろいろなアク抜きのバリエーションがあります。

 ポイントはアク抜きはある程度意識するべきということと、強火で煮ると煮崩れてしまうので、あくまで弱火で、といったところでしょうか?

 お家で茹でた赤エンドウ豆は、そのままでもビールのおつまみになりますし、お料理のトッピング的に適当に混ぜたりして、とても美味しくいただけます。一度作ったら、おつまみや豆かんにして、ペロリとたいらげてしまいます。

 冷凍保存も可能なので、素材として常備しておくと、便利です。

北海道のえんどう豆栽培と、「みつ豆」や「豆かん」の歴史

 「豆かん」は、どちらかというと関東のものですので、関東の甘味処では、「みつ豆」「あんみつ」とともにメニューに並んでいるところが多いですね。

 そもそも「みつ豆」は、江戸時代末期にあった赤えんどう豆に黒蜜をかけたおやつがベースになっていて、明治時代に、浅草の老舗甘味処が、それを和洋折衷風にアレンジしたのがはじまりです。

 「みつ豆」のトッピングは、やがて豪華になる方向に進み、「あんみつ」や「クリームあんみつ」など、ハイブリッドな和スイーツへと発展していきました。一方で、シンプルさを求めるニーズにあわせて、みつ豆のトッピングを減らす方向を追求した結果が「豆かん」なのです。

 明治時代に「みつ豆」や「豆かん」が流行った理由の背景には、「えんどう豆」の栽培が明治時代に北海道で盛んになった、ということも見逃せません。

 当時、北海道ではえんどう豆の栽培が盛んで、緑のえんどう豆は、乾燥豆にしてヨーロッパへ輸出されていたほどだったのです。その流れで、赤えんどう豆を潤沢に供給する体制が整い、「みつ豆」の流行を後押ししたものと考えられるわけです。

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▲赤エンドウ豆は、成熟するにつれ赤みをましていく。写真上が成熟豆。未成熟の時は、やや赤みがかったグリンピースとして利用できる(写真下)。

赤えんどう豆、世界的に見てもレアな食材?

 みつ豆や豆かんで使われる赤エンドウ豆は、国産のものが増えてきているようですね。わたしが子供のころ食べたみつ豆の缶詰のものは、海外産だったのではないかと思います。大人になってから食べたものは国産だったはずです。味の印象の違いは、そのあたりにもあるのかもしれませんね。

 国産の赤えんどう豆は、自家農園以外は、ほぼ100%北海道上川地方で生産されています。なかでも富良野産の赤えんどう豆が有名です。

 北海赤花という赤エンドウの品種がメインで、この赤エンドウの用途は、みつ豆、豆かん、塩大福、原料がほとんどです。つまり、ほぼほぼ「みつ豆」など和スイーツの素材専用に、わざわざ赤エンドウ豆を栽培していると言ってもよいわけです。

 自家用で赤エンドウを育てて、ほんのり赤い豆ごはんを楽しむ人もなかにはいます。グリンーピースは未成熟豆ですが、赤エンドウは成熟豆なので、同じ豆ごはんでも味わいが微妙に違います。

 とは言え、赤エンドウの豆ごはんは、それほどメジャーな料理ではありません。赤エンドウの国内での使われ方は、ほぼ、みつ豆か豆かん、または塩大福で、まれに落雁の原料に使われるという、かなりニッチな豆なんですね。

 自家用で赤エンドウを育てて、ほんのり赤い豆ごはんを楽しむ人もなかにはいます。グリンーピースは未成熟豆ですが、赤エンドウは成熟豆なので、同じ豆ごはんでも味わいが微妙に違います。

 海外でも、赤エンドウはニッチです。緑や黄色のエンドウ豆は、日本以上に料理に使われるますが、赤はマイナーです。赤エンドウは英語ではmaple peas と呼ばれていますが、日本向のみつ豆需要に輸出される以外では、アメリカでは釣りの撒き餌に利用されるぐらいと、豆類のなかでも、かなりマイナーな品種だということがわかりました。

 こうしてみると、みつ豆や豆かんで赤エンドウを食べる文化というのは、かなり、レアな豆の食べ方だということです。

 最近は黒豆(大豆)を使った豆かんなども登場してきていますが、やはり「豆かん」や「みつ豆」は赤エンドウにこだわった方が良いのかもしれませんね。豆かんやみつ豆で赤エンドウを食べるという世界的にもレアな文化は、大切にしていきたいものです。

赤エンドウ豆は、若いうちは「絹さや」として食べられる?

 赤エンドウ豆は、かなりニッチな豆だということを前項で説明しましたが、エンドウ豆そのものも、大豆やインゲンに比べると、マイナーな方かもしれませんね。

 北海道などの作形を見てみると、大豆やインゲンは、春から夏に育てるのに対して、エンドウ豆は、秋に種撒きをします。冬を越して、春先からサヤエンドウ(きぬさや)、初夏にはグリンピース(未成熟豆)、それが成熟すると実エンドウとなります。

 エンドウは成熟した豆が、緑、黄色、茶色などいろいろな種類がありますが、茶色のものが「赤エンドウ」です。色による味の差は、ほとんど無いようですね。味の差が出るのは「成熟」か「未成熟」か? の違いになります。

 グリーンピースは未成熟エンドウですが、赤エンドウは成熟豆です。

 また、「うぐいす餡」は、緑のエンドウから作られますが、未成熟のグリンピースではなく、成熟した緑エンドウ豆を使います。

 グリーンピースよりも若いエンドウが「絹さや」です。

 実際に、赤エンドウ豆も、若いうちは「絹さや」、豆が太ってきたら「グリンピース」、完熟したら「赤エンドウ」と、生育ステージにあわせて、いろいろな使い方ができるのです。

 実際の栽培では、絹さや用の品種、グリンピース用の品種、実エンドウ用と、豆を収穫するタイミング別に、品種が分かれていますが、本来はひとつのサヤエンドウなわけですね。

 ちなみに、最近、豆類では人気ナンバーワンの「スナップえんどう」は、絹さやとグリンピースの両方の性質をもつように改良された品種です。

 また、中国系スプラウトの豆苗も、エンドウの仲間です。

 赤エンドウ豆は、みつ豆や塩大福の原料と、とても使い道が限定されるのですが、緑のエンドウ豆(成熟した青エンドウ豆)の方は、「うぐいす豆」とも呼ばれ、赤えんどうに比べると、うぐいす豆として煮豆や炒り豆に甘納豆にしたり、また西洋料理や家庭料理でもポタージュやマッシュにするなど、使い道が豊富です。

 最近は、エンドウ豆スナックも、ヘルシーな(?)スナック菓子として定着してきている感があります。

 エンドウ豆は緑黄色野菜ですので、たんぱく質だけでなく、豊富なビタミン類・ミネラル類を含む栄養価の高い野菜です。

 毎日の食生活にもっともっと取り入れていきたいものですね。

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▲きぬさや→グリンピース→実えんどう(赤エンドウ・青えんどう)と、生育段階によって利用方法が変わるのがエンドウ豆。

「豆かん」の栄養バランスが秀逸! カロリーは? 

案外高い、豆かんのカロリー

 豆かんはあくまで嗜好品なので、「食べたい時に食べる物!」で、いいと思うんですが、なんか「寒天と豆」ということで、ダイエット食としても良いのでは? というイメージもあると思います。

 ただ、「豆かん」は案外カロリーが高いので、そのへんは注意しましょう。

 まず、寒天はカロリーがほとんどなく、ダイエットフーズとしても人気です。

 一方、赤えんどう豆は、豆類ですのでカロリーもしっかり含んでいます。さらに豆かんの場合は、黒糖蜜でいただくことが多いので、黒砂糖のカロリーも見逃させんません。

 たとえば寒天が60g、赤えんどうが40g 、黒糖蜜大さじ2杯の豆かんでは、300kcalほどになります。

 300kcalは、かけそば一杯ほどのカロリーですので、見かけのイメージ以上に案外、高カロリーだということですね。

▲寒天も赤えんどう豆も食物繊維がたっぷり!

豆かんは食物繊維がとても豊富!

 豆かんは案外高カロリーなので、ダイエットフーズというよりは、手軽なエネルギー補給食として捉えたほうが良いかもしれませんね。とくに夏の食欲減退期にはもってこいで、夏バテ防止に最適です。

 豆かんの栄養素のなかで注目したいのが、食物繊維。

 豆かんには、水溶性と不水溶性の2種類の食物繊維がふんだんに含まれているのです。

 寒天には、水溶性食物繊維を中心に、100gあたり72gもの食物繊維が含まれていて、これはあらゆる食品のなかでトップくらすです。

 エンドウ豆には不水溶性食物繊維が100gあたり7.2gと、比較的多く食物繊維が含まれています。

 つまり、水溶性食物繊維の寒天と不水溶性のエンドウ豆の組み合わせは、整腸作用がありながら腹持ちも良いという、栄養バランスが良い食べ物だというわけです。

 食物繊維たっぷりでエネルギー補給ができる、豆かん。みつ豆のなかの脇役ではなく、豆かんがヘルシーなメニューとして、これからますます人気が出てくるかもしれませんね。

 

豆かんのまとめ

・みつ豆の豆は赤エンドウ豆

・エンドウ豆は世界的な食材だが「赤エンドウ」を食べる文化はレア

・赤えんどうの産地は北海道富良野。かつてはエンドウ豆を輸出していた歴史がある。

・みつ豆の豆が主役の「豆かん」で、赤エンドウ豆の魅力を再認識しよう!

・豆かんはみつ豆のシンプルバージョンとして登場

・豆かんは甘味処だけでなく自作派も多い

・豆かんは案外高カロリーなので、夏バテ防止にもなる

・豆かんは水溶性と不水溶性の食物繊維をバランス良く含んだヘルシーフード

 

以上、赤エンドウ豆の魅力について、いろいろ述べてきましたが、「青豆」というのはご存知でしょうか? こちらも青豆を使った伝統菓子などもあるのですが、詳しくは⇒「ずんだは枝豆、すっとぎは青豆。枝豆と青豆の違いは?」の記事も参照ください。

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