雲仙の紅葉。ロープウェイや登山で楽しむ方法。ライトアップもあり!
雲仙の紅葉は長崎・九州だけでなく、全国的にも知られた紅葉の名所です。雲仙の紅葉の見ごろは例年10月下旬〜11月上旬にかけて、雲仙ロープウェイが通っている仁田峠〜妙見山の紅葉を中心に、奥行きの深い色合いの紅葉景色が広がります。
実は、雲仙周囲の紅葉は「普賢岳紅葉樹林」として国の天然記念物に指定されています。紅葉する草木がなんと120種類もあり、日本の山林の中でも、とくに多種多様な広葉樹が育っている原始林に近い森なのです。そのため、昼夜の温度差がはっきりしていることもあいまって、格別に美しい紅葉が見られます。
雲仙の紅葉を見るには、アクセスも決して良くは無く、混雑もするのですが、それでも人気があります。それだけの美しさがあるからなんですね。
雲仙の紅葉狩りを満喫するには、ロープウェイで紅葉を観に行くお手軽なコースと、普賢岳まで登山をしがら紅葉を楽しむ軽トレッキングコースがあります。それから、夜の仁田峠でライトアップされた紅葉を見るシークレットな方法について、詳しくみていきましょう。
雲仙ロープウェイで紅葉を楽しむ
紅葉が最も綺麗なところは、ロープウェイからの眺めと、ロープウェイ妙見岳駅からの眺めともいわれていますので、紅葉を見るためだけにロープウェイを往復するだけでも、見応えとしては充分ありだと思います。
雲仙ロープゥイは朝イチで
雲仙ロープウェイに乗るには、雲仙観光の拠点となる雲仙温泉から、乗り合いタクシーやレンタカーなどで仁田峠まで来る必要があります。
路線バスは雲仙温泉までしか来ていないので、ロープウェイへのアクセスが良いとはいえません。そのため、ロープウェイ仁田峠駅付近が、車で大渋滞するので、早朝から行動しないと、大混雑にまきこまれてしまいます。
また、車無しで行く場合も、雲仙温泉に前泊しておいて、8時30分頃のロープェイの始発狙いで、雲仙温泉から乗り合いタクシーで向かった方が賢明です。
ドライブの場合でも、仁田峠循環自動車道路のゲート前に朝8時前には着くようにしましょう。ゲート前で待機しておけば、渋滞を避けられます。
気軽に誰でも行ける妙見岳のふたつの展望台
仁田峠から妙見岳駅まで、ロープウェイで標高1300m付近の空の旅が楽しめます。
といっても、ロープウェイの乗車時間は3分。スピードも早めなので、写真とかをとるのもやっとという感じです。
ロープウェイは短いですが、ロープウェイを降りると、2カ所の展望台から、じっくりと紅葉の山を鑑賞できます。
まず、ロ―プウェイの山頂駅の展望台。駅の屋上は展望所になっていて、360度のビュー。仁田峠の素晴らしい紅葉と、見下ろす雲仙温泉は、まるでスイスのような美しい光景です。
ロープウェイ駅から5分ほど歩くと、妙見神社があり、その奥にもうひとつの展望台があります。ここが妙見岳展望所。ここまでなら登山の装備が無くても、気軽に来ることができます。
仁田峠の穴場・野岳展望台と抜け道
妙見山の二カ所の展望台で紅葉を楽しんだら、ロープウェイで仁田峠へ降り、ロープウェイ駅の反対側にある野岳へ少し登ってみましょう。山頂に行く手前の尾根に、展望公園のようになっているところがあります。
ここからは、紅葉の山を登って行くロープウェイや、雲仙の平成新山も眺められます。人も少ないなのでまったりと雲仙の紅葉を味わうことができる、ぜっこうの穴場ポイントです。
ロープウェイでの紅葉狩りが終ったら、ドライブなら、国道389号線を国見町へ抜けていきましょう。雲仙温泉方面は渋滞していても、この道はそれほど混雑していません。
妙見山より標高が下がってくるので紅葉の時期は多少ずれますが、それでも、国道沿いに美しい紅葉がたっぷり楽しめます。
雲仙登山と紅葉を楽しむ
紅葉プラス、大迫力の平成新山を見よう!
次に、雲仙へ登山しながら紅葉を楽しむコースを紹介します。初心者向けの山ですが、最低限の装備はきちっとしてから登るようにしてくださいね。
雲仙の登山は、ロープウェイのある妙見岳(1,333m)の他に、国見岳(1,347m)、普賢岳(1,359m)、をまわることができます。
噴火のイメージがありますが、今は火山活動は終息していて、軽トレッキングを気軽に楽しめる初心者でも安心していける登山コースです。
平成2年の噴火でできた平成新山(1,483m)も間近で見ることができるので、紅葉を見にきたついでに山頂を目指す人は多く、山頂は混雑します。
登山の登り口は、雲仙温泉と仁田峠の池原園地からになります。仁田峠からスタートしても構いません。池原園地から国見岳まで2時間ほど、仁田峠からなら1時間半で登れます。
登山道途中の紅葉はもちろん、国見岳、普賢岳山東からは有明海や熊本方面の眺望もばっちりです。風洞などを巡るコースもあり、山を楽しめます。
登山道で紅葉がいちばんなのは「あざみ谷」
雲仙への登山コースは、妙見岳を通るコースと、ロープウェイをはさんで西側になるあざみ谷を通るコースがあります。
登りは妙見山経由、下山はあざみ谷というのが定番のルートですね。
とくにあざみ谷のコースは紅葉がすばらしいです。ロープウェイから眺める紅葉の森の中を歩くコースになるわけですね。途中に、野鳥の水飲み場もあり、しばらく間っていると数々の野鳥が水を飲む光景も見られますよ。
あざみ谷は妙見岳からは直接行けません。国見岳と普賢岳の間の「紅葉茶屋」という峠まで登り、そこから仁田峠へ降りるかたちになります。ちなみに「紅葉茶屋」は地名だけで、残念ながら茶屋はありません。
雲仙の登山は、初心者でも安心して、開放的な大展望や迫力の平成新山、そして紅葉のあざみ谷をたっぷり楽しめる登山コースですので、ぜひチャレンジしてみてください。ただし、標高1500m級の山ですので天気も変わりやすいです。最低限の装備で登ることは、お忘れなく。
夜の仁田峠でライトアップの紅葉を楽しむプレミアムツアー
仁田峠へ通じる仁田峠循環線は、夜間は通行禁止になる道路です。もともと雲仙は信仰の対象である霊山であることもあって、地元住民ですら、夜間の仁田峠へは行ったことがないそうです。
ところが、2016年、今年はじめての企画として、雲仙ロープウェイの夜間運行と仁田峠の紅葉のライトアップが実施されることになりました。
10月28日〜11月6日の期間限定です。
夜のロープウェイとライットアップされた雲仙の紅葉を見るには、雲仙温泉から18時30〜20時に出発するツアーに参加することが条件になります。マイカーやレンタカーなどフリーでは行けないので注意してください。雲仙温泉へ宿泊して、そこからツアーに行くのがスマートな参加方法ですね。
素晴らしい夜景と紅葉のライトアップ。幻想的な光景は、一生モノの光景になるかもしれませんね。
ツアーの申込みは、JTBのホームページから上に並んだメニューから「現地観光プラン/レジャーチケット/定期観光バス」を選択。そのうえで「雲仙仁田峠プレミアムナイト」で検索をかけてください。
以上、雲仙の紅葉を楽しむポイントを説明しました。
雲仙は、天然記念物になっている紅葉林を、ロープウェイで気軽に楽しんだり、トレッキングでたっぷり楽しんだりと、最高の紅葉狩りができる場所です。ただし、最近は海外からのツアー客も多く、たいへん混雑しますので、朝イチ行動で、余裕で紅葉を楽しむようにしてください。
雲仙プレミアムナイトもレアな企画ですので、是非、お見逃しなく!