天気予報で台風の情報をいち早く知るにはWXMAPをチェック

      2018/08/22

台風と天気予報

 台風の進路や強さを知るのに、天気予報は欠かせません。

 WEB上にもさまざまな天気予報があふれていますが、どのサイトの天気予報が最も参考になるのでしょうか? また、海外の天気予報のなかにもおすすめのものがあって、1週間先の天気をかなりの精度で予報してくれます。1週間後に台風が発生しそう…ということもわかってしまう、便利な予報です。

 今回の記事では、台風の予報はもちろん日頃の天気予報も使えるおすすめのサイトを紹介していきます。

 なかでも。FNMOCが提供するWXMAPは、海軍の台風予想のベースになっている情報のようで、先取りした情報を手に入れることができるので、ぜひ使い方をチェックしてみてください。

国内の台風情報や天気予報はすべて気象庁が元ネタ

 台風の予報をはじめ天気予報は、いろいろなサイトやTV各局などで伝えられていますが、国内では、情報ソースは、すべて気象庁が発表するものです。

 気象情報の提供は、実は「気象業務法」という法律で定められていて、原則、気象庁が気象情報や予報を提供する仕組みになっています。が、その法律が1993年に一部自由化されて、一定の資格のある人が予報を発表できるようになりました。それが気象予報士です。

 ただ、気象予報が自由化されたとはいえ、観測技術など一定の要件を満たす機関は気象庁だけですので、事実上、日本国内の予報は、すべて気象庁発表のものがベースとなっています。

 とくに、台風のような大きな災害につながる情報は、原則、気象庁以外に予報報道は許可されていません。

 ですので、台風についての情報を得る場合、気象庁のホームページからの情報が、どこよりも速く・正確だ、ということになります。(気象庁の台風情報の使いこなしについては「台風の最新情報や進路詳細を知る方法」の記事を参照してください。)

気象予報シュミレーションで、台風情報をいち早く知る方法

 ところが、気象庁とはまったく別に、独自に観測した情報にもとづいて発表されている天気予報があります。 それが、アメリカ海軍が提供する、WXMAPです。

 WXMAPは天気予報のベースとなる、天気の数値シュミレーションです。これは、大気の動きをすべて数値化してコンピューターのなかで再現してシュミレーションする予報技術です。この数値シュミレーションの登場により、気象予報は格段と精度をあげたのですが、もちろん、台風の動きも、このWXMAPのなかでシュミレーションされます。

 大気圏内の各階層の風の動きや温度などをすべて数値化してシュミレーションして、雨雲の発生などを予測しています。

 筆者は、長年このWXMAPを見て、天気や台風の発生を見ていますが、かなり当たると思います。 米軍の台風予報JTWCも、台風の進路予報は、こののWXMAPをベースにしていると思われます。

 

WXMAPの閲覧方法

 では、米軍のWXMAPを閲覧する方法をお伝えします。

 「FNMOC」で検索すると、The Fleet Numerical Meteorology and Oceanography Center というサイトがいちばんに出てきます。

 いちばん上に、「Meteorolgy Products」というのがあるので、クリックすると以下のページに。

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 次のページのいちばん上に、「Global,Regional and Ensemble Weather Prediction Chart(WXMAP)」というのがあるので、それをクリック。

 すると、世界各地の地図が出てきます。日本周辺はWestPacificです。地図の下に、数値シュミレーションのいくつかのパターンが出てきます。今回は、「NVG」というのを選んでみましょう。

 すると、以下のリストが出てきます。これは、各高層ごとの風速や気圧など詳細な気象データ(いわゆる高層天気図など)の、一定時間後のシュミレーション画面を選ぶものです。

 高層天気図などは、素人が見てもわからないのですが、このなかで、唯一、パッと見で気象がわかるデーターがあります。

 それが「Previous 6-hr Precipitaion Rate〜」という項目です。これは、6時間雨量を図示して示してくれますので、天気がぱっとみで、わかります。

 Loopの覧にある●をクリックすると動画が再生されます。[all]を選ぶと6時間ごとの予報図が表示されます。

 「Previous 6-hr Precipitaion Rate〜」は以下のような感じで表示されます。緑のところが曇り時々雨/黄色が小雨/オレンジが雨/赤が豪雨、として見てください。

 台風が出来ている場合は、中心が真っ赤な台風のかたちがくっきりと表れます。

 以上が、米軍が発表するWXMAPの例です。FNMOCのサイトのなかには、他にも数値シュミレーションがいろいろありますが、上に紹介したリンクが最もわかりやすいので、まずは、このリンクは直々、見るようにしてください。

 実際の天気と比較すると、「なるほどと!」と、この予報の素晴らしさを実感できると思います。また、ちょくちょくチェックしていると、1週間後に台風が来そう!ということが、いち早くわかります。

 是非、このサイトを使いこなせるようにしましょう!

 FNMOCのサイトはセキュリティレベルが高いため、ブラウザーや接続環境によっては「危険なサイト」と警告される場合があります。上記の方法でアクセスしていけば、問題はありませんが、心配な場合は、url が「http://www.usno.navy.mil/FNMOC」となっていることを確認してください。「プイバシーが保護されていません」と出る場合は、「詳細設定」から「www.usno.navy.mil にアクセスする(安全ではありません)」をクリックすることで、閲覧することができます。

気象庁発表の1週間後の気圧配置を見るには…

 気象庁も、1週間先の気圧配置を発表していますが、気象庁のホームページの週間気圧配置は、原則3日後までの表示で、1週間先はいちいちpdfをダウンロードしなければならないので面倒です。

 そこで、「バイオウェザーの週間気圧配置」がおすすめです。

 向こう1週間の気圧配置がわかります。夏の間で、南の方に「低気圧」があれば、台風である可能性が大です。ただし、この気圧配置では台風発生地帯が映っていないので、すでに日本に近づいた台風しかわかりません。

 台風の発生をいち早く察知したり、進路をいちはやく予測するには、やはりFNMOCのWXMAPが便利ですね。

 以上、台風情報をいちはやくキャッチできる天気予報についての説明でした。ぜひ、使いこなしてみてくださいね。

 

 

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 - 台風, 防災