ガーディアンベルの意味や取り付け方。バイクのお守りとして要注目!
2018/07/21
ガーディアンベルは、アメリカのバイク乗りたちのあいだでは、スタンダードになっている「お守り」です。
バイクにぶらさげる真鍮(しんちゅう)製の小さなベルが、故障や事故などのアクシデントを防いでくれるといわれています。
バイク乗りのパートナーや家族がいる人は、安全を願ってプレゼントとししてあげたいものですね。
この記事では、ライダーのマスト・アイテムであるガーディアンベルの由来などについて、詳しくみていきたいと思います。
ライダーのマストアイテム、ガーディアンベル
ガーディアンベルは、ライダーベル、バイカーベルとも呼ばれます。魔除け、厄除けの効果があるとされるバイクに取り付ける小さな金属製のベルです。
ガーディアン (Guardian)は、「守護神・守護者」など意味する言葉です。
アメリカのバイク乗りのあいだで、お互いのバイクの安全を願って、ベルをプレゼントする習慣として広まっていったとされています。
日本でも、ハーレー乗りのマストアイテムとして紹介されたのをきっかけに、ハーレーだけでなく多くのバイク乗りのあいだで、じわじわと広がりはじめてます。
バイクのお守りとしてだけでなく、アクセやふつうのお守りとしても、一般にも有名になりつつあるガーディアンベル。
最大の特徴としては、自分で買って付けても良いのですが、ひとにプレゼントされると効果が倍増するといわれているところです。
なぜ、そう言われているのか、その由来についてみてみましょう。
ガーディアンベルの由来
ライダーのお守りアイテムとして、ベルが定着している理由にはいくつかあるようです。
まずは、バイクとベルが結びついた発端について。
アメリカ中西部のサウスダコタ州ブラックヒルズで1930年代から開催されているダート・トラック・レースの参加証として、小さなベルが配れていました。
このラリーは、現在、世界でも最大規模のバイクの祭典とされるスタージスオートバイラリーの原型となったといわれています。このイベントの黎明期の習慣が、バイクとベルを結びつけるきっかけを作った、というわけ。
その後、バイクのベルは、バイク事故で亡くなった仲間を偲(しのぶ)ぶために、バイクに取り付けられるようになりました。
仲間の魂と一緒に走り、ときどきはベルを磨いて、亡き仲間を思い出すという、ベルの習慣が、バイクに命をかける人たちのあいだで広まっていったようです。
この場合は、ベルを左ハンドル、またはバイクの後輪を支えるスイングアームの左側に吊り下げるのが作法となっているようです。
そこから、ベルは、もっと広い範囲でお守りとして用いられるようになったようです。
アメリカのバイカーの間では、お守りとして用いられるようになった由来として、次の話が受け継がれています。
クリスマスが近い12月の夜、メキシコから国境を越え、ひとりの初老の男が、バイクに乗り故郷の街へ向かっていました。彼は、故郷の街の孤児院の子どもたちのために、クリスマス・プレゼントを買い込み、バイクに積んでいました。
国境近くの砂漠の夜の道は寒く、彼は無心にバイクを駆って、家路を急いでいました。
ふと前方に、小さな何か生き物のようなものが、むらがってきました。
「グレムリン」です。
グレムリンはアメリカでは、飛行機をはじめとする交通関係や機械関係、コンピューター技術関係に出没する妖怪として信じられています。
たとえば、コンピューターや機械類が原因不明で誤動作をおこすことを「グレムリン効果」と呼びます。また、航空機製造業界では部品を配送するときに、梱包のなかにあめ玉を入れておく習慣があるそうです。グレムリンに「アメをあげるから悪戯しないでね」的な、おまじないですね。
さて、夜中の砂漠の道で、グレムリンの群に遭遇してしまった、初老のライダーはどうなったでしょうか?
彼のバイクの前輪が突然パンクして、激しく転倒し、投げ出されてしまったのです。
一瞬意識を失った彼が気がつくと、グレムリンの群れが、ゆっくりこちらへ近づいてくるではありませんか。
彼は咄嗟に、倒れたバイクの横に散らばる荷物をグレムリンに投げつけようとしました。
すると、偶然、子どもたちへのクリスマスプレゼントのトナカイのおもちゃについたベルが「リンリン」となりました。
するとどうでしょう、グレムリンたちは歩みを止め、耳をふさいで嫌がっているではありませんか。ベルを振り続けると、幸いなことにグレムリンたちは逃げて行きました。
しかし、激しくバイクから投げ出された初老のライダーは、骨折こそ無いものの、思うように動けません。砂漠の夜は深々と冷えてきます。暖をとらないとマズい感じですが、思うように体が動きません・・・
ちょうどその時、遠くからバイクの音とふたつのヘッドライトが近づいてきました。
夜中の砂漠の道で、まさに偶然。初老のライダーにとっては救世主です。
バイクの二人組は、近くでキャンプを張っていたところ、遠くからベルの音が聴こえ、砂漠のど真ん中で何故?と思い、ベルの音がした方へ、向かってきたのです。
二人組の助けを得て、初老のバイカーは、散らばった荷物を片付け、バイクを立て直しました。
二人の協力を得て、パンクをなんとか修理することができました。
これで、やっと旅を続けられます。
初老のライダーは、二人組に、お礼をしたいと幾ばくかの謝礼を渡そうとしましたが、彼らは受け取りません。
三人は、そこでキャンプを張り、夜を明かすことにしました。
初老のライダーは、二人になんとかお礼をしたいと思い、二人が仮眠をしているあいだに、彼らのバイクに、ベルを付けておくことを思いつきました。
こうしておけば、ベルの音のおかげで、彼らがグレムリンに襲われることはないはずです。
夜が明けると、二人組は男とは反対の方向に去っていきました。響きわたるマフラー音のなかに、かすかにベルの音が響いたようでした。
・・・・という、お話があって、ここから、バイク乗り同士で、ガーディアンベルをプレゼントする習慣が広まっていったのです。
この話は、バイク乗りなら、けっこうリアルにピンとくると思います。
ツーリング中に、ひとりでアクシデントにみまわれた時、通りすがりのライダーに助けてもらえることは、ほんとうに有り難いことです。その経験から、今度は、自分がもしトラブっているライダーに出会ったら積極的に手を貸します。
バイクは生身をさらして乗る危険と隣り合わせの乗り物だけに、バイク乗り同士の連帯感や助け合いの精神は、ずっと大切にしていきたいものです。
ガーディアンベルは、その、バイク乗り同士の連帯を象徴し、伝えていくアイテムでもあるのです。
ピースサインっ!!(^o^)v
ガーディアンベルをどこにつける?
ガーディガンベルを付ける位置はどこが良いでしょうか?
日本ではキーホルダーなどにしている人も多いですが、やはり、バイクそのもの付けた方が良いですね。
ガーディアンベルをグレムリン除けとしての効果を期待するなら、低めの位置が良いということで、エンジンの下あたりのフレームや、フロントフォーク、スイングアームに付ける方が、効果が高そうですね。
バイクに取り憑いたグレムリンは、普通じゃなかなか落ちませんが、ベルのなかに入ると、ベルの音を嫌がって落っこちるようになっています。
なお、左のハンドルやスイングアームに付けると、バイク仲間の故人を偲ぶ意味合いにあることは、先にのべたとおりです。
いざつけようとすると、案外、取り付ける場所がなくて悩んだりしますよね?
その場合は、取り付け用ステイが超便利です。任意のボルトに挟んで装着できますよ。
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・バイク乗りのお守り(グレムリン避け)
・バイクのサスやフレーム下などに取り付けよう
・プレゼントすれば効果倍増なので、お守りに最適
・バイク乗り同士の助け合いスピリッツをベルとともに伝えていこう!
いろいろあるガーディアンベル
ガーディアンベルは、もちろんいろんなデザインがあります。
なかでも有名なのは「GuardianBell」で商標をとっているアメリカのメーカーのもので、これが代名詞になっています。お守りですので、十字架や天使のデザインの他に、定番のドクロやヘビ・・・
コミカルなネコや犬、布袋様やゾウなどアジア的なものなどいろいろあります。遊び心満載でなかなか楽しいですね。
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沖縄のバイク屋さんオリジナルの、シーサー・デザインのガーディアンベル。お守りとしても最強力かも!? ぜひともゲットしたい一品ですね。
最近は、チャリに付けている人も増えてきたようです。
ここまで、ガーディアンベルの由来や期待できる効果についてみてきました。
もちろん、グレムリンのネタは伝説ですが、ガーディアンベルに込められた、バイク乗り同士の助け合いの精神は、脈々と伝えていきたものですね。
また、ガーディアンベルは、ストーリーのようにプレゼントすることからはじまったことから、プレゼントすることで効果が倍増とされています。
パートナーや家族にバイク乗りがいる人は、ガーディアンベルをプレゼントしてあげるのが良いと思います。
やっぱり愛する人がバイクで出かけている時って、ちょっと心配になることもありますよね。「安全に、でも好きなバイクは存分に楽しんでほしい・・・」そんな思いをガーディアンベルに込めてプレゼントすれば、安全運転を心がけてくれるはずです。